バターミルクチキンじわじわと上陸、日本で定着となるか

バターミルクチキンじわじわと上陸、日本で定着となるか

2021年5月、東京に専門店がオープンするなど、新たなトレンドとして注目されている「バターミルクチキン」。日本ではあまり馴染みのないバターミルクですが、欧米では昔からの定番。そもそもバターミルクチキンとはどんな物なのか、その全容を紐解いていきます。

バターミルクチキンとは

バターミルクチキン(バターミルクフライドチキン)とは、バターミルク液に漬け込んだ鶏肉を揚げて作るフライドチキンのことです。

鶏肉をバターミルク液に漬け込むと、乳酸菌によって肉質がしっとりと柔らかくなり、さらにコーティングして肉汁を閉じ込めてくれるので、揚げるとよりジューシーな味わいになります。

フライドチキン発祥の地と言われるアメリカ南部では定番の料理。そのため、バターミルクチキンを提供しているブルックリンの人気レストランでは、多くのニューヨーカーたちから絶大な支持を集める注目のグルメになっています。

バターミルク液ってなに?

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ここでいうバターミルク液とは、バターミルクにさまざまなスパイスや調味料を加えた肉の下味用の漬けダレのこと。バターミルクチキンの味の決め手となり、各家庭、店舗によってさまざまにアレンジできます。

そもそもバターミルクとは、もともとは牛乳からバターを作る際に出る液体のことを言います。現在主流になっているのは、牛乳などに乳酸菌を加えて発酵させた培養バターミルクと呼ばれるものです。さらに、牛乳にレモンなどの酸を加えてバターミルクの代用品とする酸性バターミルクと呼ばれるものもあります。

日本ではあまり馴染みがありませんが、アメリカやインドではとてもメジャーなもの。肉や魚に使えば身がしっとり柔らかく、さらにパンケーキやスコーンなどのお菓子に使えばもちもちふわふわな食感に仕上がることから、いろいろなメニューによく使われています。

バターミルク◯◯は、
アメリカではコンフォートフードの定番

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コンフォートフードとは、幼い頃の思い出があったり、食べるとどこか懐かしかったりするほっとする料理のことを言います。いわば、日本のおふくろの味のようなもの。

アメリカでは、パンケーキ、ワッフル、フライドチキンなどが、昔から慣れ親しんでいる一般的な家庭料理です。それらにバターミルク加えて作った「バターミルク〇〇」と呼ばれる料理全般が、まさにコンフォートフードとして定番のラインナップというわけです。

日本でもじわじわ広がる
バターミルクチキンの人気店

2018年頃から徐々に日本でもその存在が知られるようになったバターミルクチキン。さらに今年はバターミルクチキンの専門店がオープンするなど、その人気が広がりつつあります。そんなバターミルクチキンが食べられるお店をいくつかご紹介します。


BUTTERMILK CHANNEL(バターミルク チャネル)原宿

2018年に日本に初上陸したアメリカNY、ブルックリン発のこの店では、アメリカのコンフォートフードを提供しています。本店があるブルックリンとガバナーズ島の間に「バターミルク海峡(=channel)」が存在することも店名の由来。カリッと焼いたチェダーチーズワッフルの上にジューシーなフライドチキンが乗り、メープルシロップとバルサミコビネガーの特製シロップをかけて食べる「バターミルクフライドチキン」は、やみつきメニューとして評判。
https://www.buttermilkchannel-jp.com/


Lucky Rocky Chicken

ロイヤルホストなどを運営するロイヤルフードサービスが、今年の5月、東京・品川にある武蔵小山商店街パルム内にオープンしたのが、新業態となるバターミルクフライドチキン専門店「Lucky Rocky Chicken(ラッキーロッキーチキン)」です。メディアでも多く取り上げられ話題になっています。
https://lr-chicken.jp/


HOFF

ニューヨークスタイルのカフェ&レストラン・バー「HOFF」は、デリバリーやテークアウトに特化したゴーストレストランとして、プレミアムフライドチキンの専門ブランド『BUTTER MILK FRIED CHICKEN(バターミルク フライドチキン)』をオープンさせました。
https://san-tatsu.jp/pressrelease/61861/

バターミルクチキンはどうやって作る?

一度食べるとやみつきになってしまうバターミルクチキンを自宅でおいしく作るには、どんな材料でどのように作るればよいのでしょうか。クックパッドレシピからご紹介します。


バターミルクチキンテンダー by Nancychicさん
https://cookpad.com/recipe/6282371
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牛乳にレモンを加えた酸性バターミルクを使ったレシピ。
シンプルな材料で簡単に再現できます。


バターミルクフライドチキン by ラターシュさん
https://cookpad.com/recipe/2802523
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シナモンやクミン、タイムなどさまざまなスパイスを混ぜたケイジャンシーズニングを加え
バターミルク液に漬け込んだ本格的なオリジナルレシピです。


バターミルク ベイクドチキン by MiaKetchupさん
https://cookpad.com/recipe/6672336
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本場の味をベースに、カツレツの衣を使ってオーブン焼きで仕上げた
ヘルシーさが嬉しいレシピ。フライドチキンならぬ、ベイクドチキンです。

バターミルクチキンが
トレンド予測されるワケ

バターミルクチキンが、今後新たなチキンジャンルのトレンドとなるのではないかと予測しています。

その理由のひとつは、海外のフライドチキンメニューの拡大です。以前FoodClip記事でもご紹介したように、今年は「ワッフルチキン(ホットハニーチキン)」や「ハニーバターチキン」、韓国風フライドチキンの「ヤンニョムチキン」など、海外のフライドチキンメニューを提供するお店が次々と出現し、話題になっています。

そして、もうひとつ理由として挙げられるのは、日本における鶏の唐揚げの認知度と定着度です。そもそも日本では、鶏の唐揚げの消費量が年間220億個を超えているほどの「国民食」(ニチレイフーズと一般社団法人日本唐揚協会の推計)。そのため、海外のフライドチキンも気軽に受け入れられやすい環境にあります。

さらにフライドチキンは、昨今のテイクアウト、デリバリー需要にもマッチしているメニューです。時代の変化に合わせて、フレキシブルなスタイルで提供できる点も高いポイントだと言えます。

バターミルクチキンは
フライドチキンの勝ち組となるか

日本ではこれまで、フライドチキンと言えば「ケンタッキーフライドチキン」が王道でしたが、最近では新ジャンルの海外フライドチキンが徐々に勢いを増しています。また、ここ数年は「唐揚げブーム」も加速し、唐揚げ専門店があちらこちらに出店しています。

この波に乗って、「バターミルクチキン」も新たなジャンルとして拡大していき、勝ち残っていくのではないでしょうか。今度の動向に注目です。



writing support:Miyuki Yajima



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