中国ベビーフード市場で成功した3つの企業とその理由

中国ベビーフード市場で成功した3つの企業とその理由

前回の記事でお伝えした通り、現在中国では、ベビーフード市場が急速に拡大しています。この黄金期到来によって、さまざまなベビーフードのブランドが活発に動き出したのと同様に、他業界のブランドもベビーフード市場へ進出し、商品開発を始めました。本記事では、多くの消費者に受け入れられた商品について紹介しながら、売れる理由を分析していきます。

前回の記事はこちら:https://foodclip.cookpad.com/10104/

多くのブランドが参入する
ベビーフード市場の現状

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2021年第1四半期の売上高が500万元以上の成長率を誇るブランドランキング
-ECプラットフォーム”Tmall”内のデータより-


オンライン販売におけるベビーフード市場の成長率ランキングを見ると、多くのブランドが新たに参入しシェアを奪い合っている様子が分かります。

上図のデータで∞マークが印されているブランドは、商品を発売してから1年未満のブランドです。新ブランドが1位から4位を独占しているのが分かります。どのブランドも、自社の特徴や強みを生かして積極的に商品開発をおこない、この好機を狙っています。

次項では、どのメーカーのどのような商品が消費者に受け入れられたのかを、現在の中国ベビーフード市場のニーズと共にご紹介します。

大手サプリメントメーカーが開発する
乳児用栄養品

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中国の大手サプリメントメーカー「汤臣倍健」のサブブランド「天然博士」は、自社の

特性を活かして乳児用栄養品の商品で市場に参入しました。サプリメントとしてのブランドイメージや、商品の成分が、子の健康を願う親のニーズを掴み、ベビーフード市場に栄養品という新たな市場を切り開きました。

特に人気を集めた商品は「儿童益生元调理粉」という、プロバイオティクスパウダーです。下痢や便秘を起こしやすい赤ちゃんに対して、整腸効果があると言われているプロバイオティクスパウダーは需要を掴み好調に売上げを伸ばしました。現在では離乳食やおやつでも使用される人気成分です。

「天然博士」のプロバイオティクスパウダーは、他社の商品と比較すると高価格帯の商品ですが、サプリメントメーカーのリソースを活かしつつ、無添加・安心安全という消費者のニーズに応えることによって強く支持されています。

若者に人気のお菓子ブランドが発売する
赤ちゃん用おやつと離乳食

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中国で若年層に支持されているお菓子ブランド「三只松鼠」の傘下である「小鹿蓝蓝」は、ベビーフード市場の拡大に対して、生後6か月からの乳児向けの商品を次々と売り出すことで、スピーディに市場へ参入しました。

人気を博したのは「益生菌酸奶溶豆」というヨーグルトパフです。安心できる原材料や栄養成分、フリーズドライ製法が消費者の目を引き、人気商品となりました。「小鹿蓝蓝」は、2020年第1四半期に1億1,000万元(日本円で約10億円)の売上実績を築き、乳児用離乳食とおやつ分野のリーディングブランドとなりました。

こだわりの原材料、品質を保つ製造方法など、安全安心な商品が強く求められていることがうかえます。市場の動きを捉え、素早くベビー市場へ参入したことで、業界を牽引するブランドへ成長しました。

有名ベビー用品ブランドが食品ラインを発表
子どものためを考えた、おやつ・離乳食

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ベビー用品ブランドの「Babycare」は、2020年から商品カテゴリーを拡大し、子ブランド「光合星球」を以て、離乳食・おやつの食品市場へ参入しました。「丁香先生」と呼ばれる、中国で有名な医療・健康科学の情報メディアと提携関係を結び、お墨付き商品として食品を発売したことで、食品市場でも信頼度のあるブランドとして消費者に受け入れられました。

売れ筋の商品は、噛む練習になるスナック菓子や、鉄分の含まれる米粉の離乳食が挙げられます。どちらも子どもの発育を願う親たちから広く支持されています。

「Babycare」は用品ブランドですが、食品ブランドの傘下会社「光合星球」を設立し、知名度のある健康科学メディアと連携する事で信頼性を高め、消費者が安心して選べる離乳食・おやつブランドとして受け入れられることに成功しました。

ニーズの細分化に求められる
マーケティング力

現在中国におけるベビーフード分野は、健康食品、お菓子、あるいは食品業界以外の企業やブランドが進んで参入する注目の分野となりました。ベビー用品市場はさらに拡大していく事が予想されています。今後は、細分化されている消費者のニーズに上手く訴求し、特徴的で高品質な商品を打ち出していく、”マーケティング能力”が求められていくでしょう。

次回は、中国の食品市場でみられるマーケティング手法について分析していきます。


<参考>
・魔鏡市場情報
・各ブランドのTmall販売データ(2021年6月時点)



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著者プロフィール

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(株)ポリスター
日中双方のスタッフによる、日本企業様の中国進出のサポートをおこなっています。中国進出の戦略立案からリスク管理、消費者向けのブランディングやプロモーション、販路開拓などのサービスを提供しています。
https://www.polystar.yokohama/