
食トレンド
大阪焼肉・ホルモン ふたごの顧客力。アプリとフェスに注目
「大阪焼肉・ホルモン ふたご」が、2021年8月にポイントアプリ「F-POINT」をリリースしました。5万人以上の会員数を誇るポイントサービスから移行し、新たにスタッフへのチップ機能も搭載。リリースを記念して期間限定メニューや、抽選で得点が当たるキャンペーンを実施します。限定商品の誕生やアプリ導入の経緯から、根強いファンを生む同店の顧客力がみえてきました。
お話をうかがった方
マーケティング部 広報・PR担当
角井 美智代 氏
接客重視でファンを生む
「焼肉ホルモンふたご」
ー「大阪焼肉・ホルモン ふたご」がどんなお店なのか、教えていただけますか?
「大阪焼肉・ホルモン ふたご」は、2010年にオープンし、現在国内で81店舗を展開するホルモン焼肉店です。名物は、鉄板からはみ出るほど大きな「名物!!黒毛和牛のはみ出るカルビ」。厳選牛と新鮮ホルモンを量半分・値段半分で提供し、焼き研修に合格したスタッフが最高の状態に焼いて差し上げる接客をおこないます。お客さまと積極的なコミュニケーションをとることで顧客を獲得。ポイントアプリへ移行する前のポイントサービス「CLUB FUTAGO ポイントプログラム」の会員数は8万人以上にのぼりました。
▲ポイントアプリの「F-POINT」。お会計時・ノベルティ・お客さま同士でのポイント交換に利用でき、
クーポン配信や来店予約できる機能が付いている。
ー8万人とはすごいですね…。今回移行したアプリはどういったものなのでしょうか?
お会計金額や来店回数、オンラインショップのご利用に合わせてポイントが付与される「F-POINT」というアプリで、ポイントは私どもFTGCompanyの系列店であれば、どこでもお使いいただけます。貯まったポイントは他会員にも送ることができ、飲食時の同席者へはもちろん、店舗スタッフのチップにも利用できます。
ファンとのコミュニケーションを重視
アプリにはチップ機能も
ー以前のポイントサービスから、アプリへ移行した理由を教えてください。
既存のサービス「CLUB FUTAGO ポイントプログラム」に登録してくださっている皆さまに、もっとお得な情報をお届けできるようにしたいとの想いが一番ですね。また、ふたごのポイント会員は、来店回数によってランクが分けられていて、年に10回以上通ってくださるゴールド会員さまが3万人もいらっしゃいます。こうしたファンの皆さまとのタッチポイント強化のほか、アプリでご利用データなどを吸い上げることにより、よりご要望に沿ったサービスを提供したいと考えています。
ーファンに寄り添ったサービスをさらにアップデートされるのですね。ゴールド会員さまが3万人という数字からもお客さまに根強く愛されていること、「大阪焼肉・ホルモン ふたご」の強みがうかがえますね。
私どもの強みはメニューのクオリティはもちろんのこと、一番の軸はスタッフ。人材にあると考えています。今回のアプリでチップ機能をつけたのも、スタッフに会うために通うお客さまが一定数いらっしゃることから導入しました。上限1,000円ではありますが、接客のモチベーション向上にもつながると考えています。
ーユニークなシステムですね。その場でポイントがもらえるのでしょうか?
今はスタッフの会員番号をお客さまにお伝えして、その場でポイントを送ってもらうかたちです。スタッフはもらったポイントを店舗やノベルティ交換に利用できます。ポイントのやりとりには会員登録が必須となるので、スタッフのチップ制度への参加は任意です。ゆくゆくはもっと気軽にチップを渡せるよう、スタッフの名札につけたQRコードを読み込めば、ポイントが送れるよう構想中です。
このご時世もあり、飲食業界は人件費削減の方向に拍車がかかっています。業務の効率化は必須ですが、人だからできるサービスもあります。我々はそれを大切にするからこそ、高いサービスを提供し続けられると考えているのです。またチップ制を広めることで、少しでも飲食業の価値向上につながると嬉しいですね。
ー開始2週間ほどですが、アプリ会員数はどれくらいですか?
店頭スタッフのサポートの甲斐もあって、現在1万人以上のお客さまにご登録いただいています。最終的には100万人を目標にしており、まずはお店に足を運んでいただくべく、引き続きインパクトのある、ふたごらしいキャンペーンを展開していく予定です。アプリのダウンロードで、総額2.5億円分のクーポンや商品をプレゼントするキャンペーンのほか、「夏の“はみ出る”フェス」と題して、“はみ出る”をキーワードとしたメニューが登場しています。
限定メニューにもファンを掴む仕掛け
▲アプリのリリースにあわせて開始した「夏の“はみ出る”フェス」(8月限定)
▲ボリューム満点、ハラミが豪快に飛び出た「“はみ出る”ハラミバーガー 」(2,500円)。
お客の目の前でハラミを焼きあげ、ベーコンやチーズはバーナーで炙り、ハンバーガーを作る。
ー山盛りの大根おろしや、ガリサワーなど、インパクト抜群なメニューが登場していますね。特に「“はみ出る”ハラミバーガー」は、SNSなどでも話題になりそうです。どのようにしてこのメニューが生まれたのでしょうか?
まず、社内でいろんなメニューを検討する中で「ハンバーガーはハンバーグをバンズで挟んだものが多く、丸ごと肉を挟んで目の前で調理してくれるものってないね」という話からスタートしました。店の看板メニューのひとつである「はみ出たいハラミ」をバーガーにアレンジし、お客さまの目の前でにチーズをのせて炙ったら、喜んでもらえるんじゃないかと開発を進めました。
ー限定メニューも、接客スタイルの強みを活かすことを前提に開発されているのですね。
そうですね。ハンバーガーは出来上がったものを提供するのが一般的。ですが、私どもは従来の接客スタイルを活かし、お客さまとコミュニケーションを取りながら提供することが、差別化につながると考えました。テイクアウト需要とは真逆をいくかたちですが、エンタメの要素もありランチやディナーでもこだわりのハラミ肉をガツンと楽しんでいただけるはずですよ。
ーハンバーガーなら焼肉と比べて少人数で食べに行きやすく、滞在時間も短いので、このご時世の新規客の獲得にも一役買いそうです。
完成度の高いバーガーができた自信があるので、いろいろなお客さまに味わっていただきたいです。使用しているオリジナルのヤンニョンだれは「はみ出たいハラミ」のタレがベース。ご飯によく合うのですが、バーガーのバンズにもよく合うんですよ。
ー従来から人気のオリジナルのたれが、おいしさの秘訣なんですね。看板メニューの土台があるからこそ、出来上がったメニューとも言えそうです。
今後も従来の看板メニューや接客スタイルの強みを活かした、ふたごらしいメニューを展開していく予定です。ぜひ、お店にいらしていただきたいです。
▲9月1日より第2弾として、新たなキャンペーンを展開。ロース肉500gのマンガ肉も!
ポイントアプリや、限定メニューなどのキャンペーン施策も、とことん接客に軸足をおく「大阪焼肉・ホルモン ふたご」。今後のキャンペーンやアプリのアップデートで、さらにファンを獲得していくことでしょう。
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