
調味料
累計1万品の実績、クックパッドのレシピ開発ナレッジとは
クックパッドのマーケティングサポート事業部では、食品メーカーをはじめとする企業様と一緒にレシピ開発をおこない、月間5,800万人がアクセスするクックパッドユーザーに提案してきました。累計開発数1万品の中で、開発メンバーが大切にしてきたナレッジとは?この秋に提供を開始した、レシピ開発研修プログラムの内容とともに、マーケティング企画制作ディレクターの遠藤さん、ストラテジックプランナーの水田さんに話を聞きました。
お話をうかがった方
クックパッド株式会社
マーケティング企画制作部
制作ディレクター
遠藤いく さん
ストラテジックプランニング部
プランナー
水田玲奈 さん
ドレッシングをサラダ以外に使いたくなる
袋麺を真夏に食べたくなる
そんな考え抜かれたレシピの数々
ー クックパッドのマーケティングサポート事業部が担当したレシピ数は累計1万品も!これまでたくさんのメーカー様のレシピを提案してきたんですね。
遠藤さん(以下、遠藤):振り返ってみると調味料や生鮮食品をはじめ、ルウなどの専用調味料や、即食のインスタント食品、お菓子メーカー様の商品もたくさん担当させていただきました。食品に限らず調理器具や調理家電も多かったです。
ー 例えば、どんなレシピを企業様と一緒に開発されたのですか?また、どんな視点を大切にして開発されたのでしょうか?
遠藤:象徴的なものでいうと過去FoodClipでも紹介した、サンヨー食品様の「サッポロ一番」や、キユーピー様の「深煎りごまドレッシング」の事例があります。
キユーピー「深煎りごまドレッシング」の調理活用レシピ
https://foodclip.cookpad.com/6427/
サンヨー食品「サッポロ一番」の夏アレンジ「冷やしサッポロ一番」
https://foodclip.cookpad.com/2001/
遠藤:サッポロ一番も深煎りごまドレッシングも既に大人から子どもまでファンがいる定番商品。そんな商品だからこそ、新しくどんな食卓シーンで使ってもらえるか?を考え抜きます。その特徴やポジションを際立たせ、一見全く別カテゴリに見える商品を競合として設定することもありますし、その上で競争優位性のあるレシピ戦略の構築をクライアントとパートナーシップを組みながらおこなってきました。
クックパッドのレシピ開発のナレッジとは?
ー レシピ開発を担当するプランナーやディレクターたちは、どのような思考でレシピ開発をするのですか?
水田さん(以下、水田):まずは作り手の調理課題の洗い出しからおこないます。クックパッドは月間5,800万人が利用する最大のレシピサイトですから、たくさんの料理への課題がみえてきます。
例えば、冷蔵庫内の余り物とか食材の価格、夕食のレパートリーや日々のお弁当のマンネリ化など、作り手やライフステージによって、さまざまな課題が生まれます。そんな課題にフィットしているレシピは、とても重宝がられますし、気に入っていただければ、長い間愛されるレシピになっていきます。
クックパッドの開発ノウハウを詰め込んだ
レシピ開発の研修プログラムを提供開始!
ー そんなクックパッドのマーケティング事業部のレシピ開発ノウハウが詰まった研修プログラムが誕生したんですよね。
水田:はい。メーカー様を対象にした、2日間のワークショップ型研修プログラムでクックパッドのノウハウをお伝えできたらと思ってます。多数の会社の担当者が集まって講座を聞くのではなく、1回1社1商品限定の参加型ワークショップで、実際の商品で戦略やレシピアイデアを作り、レシピ名などのコピーワークまでをおこないます。
ー 実際の研修のスライドを一部拝見していますが、「商品から考える因数分解法」とか「課題から考える類似ケース法」とか面白いですね。
遠藤:直感やひらめきに頼らずに、コンスタントにレシピアイデアが出てくるのが理想だと思います。そのためには思考法が欠かせません。私たちも常にたくさんのレシピアイデアを考えているので、マーケティングやユーザーデータの話だけでなく、アイデア発想のノウハウもご紹介しています。
ー また「レシピ開発の要件」というスライドも興味深いです。これはなんですか?
遠藤:これは、研修の最後にレシピ開発の要件をまとめるためのものです。ターゲットにどんなことを伝えて、どんな行動をとってもらいたいのか。レシピを考えていくにつれて少しずつ目的やターゲットがズレてしまうことがありますし、実際にレシピを考えたり撮影をするのは別の方ということも多いです。レシピが完成するまで、いつでも振り返り確認できるようにしています。
ターゲット理解や商品定義など思考法を学ぶ
クックパッドのレシピ開発研修プログラム
調味料、食品・飲料、キッチン用品、調理家電などレシピに関連するメーカー様の企画、開発チームの方向けの研修プログラムです。
思考フレームを活用して生活者を深く理解し、レシピ開発の目的とターゲットを的確に設定することで、調理実践されるレシピアイデアを作るスキルが身につきます。
【こんな課題に応えます】
- 商品を取り巻く市場や使用者の状況について整理したい
- 商品の価値を再定義したい
- ターゲットについて深く理解したい
- レシピアイデアの出し方を身につけたい
- 調理実践されるレシピの作り方を知りたい
【参加した方々の声】
- ひとつひとつの説明が具体的で、とてもわかりやすかったです。カテゴリを超えた分野で競合を考えることは、よりアイデアを出しやすくするきっかけになりました。
- レシピを考える時は感覚に頼ってしまいがちで、ここまで深堀りして考えるということがなかったので、レシピの組み立ての背景が学べて良かったです。
- 講義を聞いているだけではよくわからなかったことも、実際にワークすることによって「こういうことか!」と理解できました。
- グループワークで、自分1人の意見や価値観にとらわれず、いろいろな人の意見が聞けたのも良かったと思います。
日程: 2日間(1日6時間の計12時間)
推奨受講人数:8〜12名
実施形態:講師派遣
費用:お問い合わせください
研修プログラム:
Step.1 市場の動きをつかむ
Step.2 競合を設定する
Step.3 ターゲットを設定する
Step.4 アイデアを作る
Step.5 実践されるレシピにディレクションする
クックパッドレシピ開発研修プログラムお問い合わせ窓口
クックパッドレシピ開発研修プログラムに関するお問い合わせ・ご相談は、
下記公式サイトのお問い合わせフォームよりご連絡ください。
https://ad.cookpad.jp/recipe_training
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著者情報

- FoodClip
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