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食トレンド
[トレンド調査隊]ビリヤニ人気が食卓に。カレーと共通点も
急上昇のトレンドメニューを調査する「トレンド調査隊」。近年専門店が増え、レシピ検索でも検索頻度が増えている「ビリヤニ」について調査します!
ビリヤニとは?
ビリヤニとは、インドをはじめ、パキスタンやネパールなどその周辺諸国で食べられている、スパイスと肉、魚、野菜と米を重ね蒸しにしたお米料理のことです。炊き込みご飯や混ぜご飯に近いといわれています。
イスラム教に起源を持ち、もともとは結婚式などお祝いの席でも振る舞われる宮廷料理でしたが、今では屋台や普段の食卓でも出てくる、とても身近な家庭料理。まさに国民食的に愛されているメニューです。
決まりはない?
ビリヤニの作り方・食べ方
炊き込みご飯に例えられることが多いビリヤニですが、伝統的な方法では半茹でにした米と数種類のスパイスと具材を炒めたソースを層にして、蒸し上げて作られます。
米はインドの高級米である香り米(玄米に香りがある品種のこと)バスマティライスを使用。細くて長い形状と粘り気の少ないパラパラとした軽い食感が特徴で、具材は肉と玉ねぎが基本。肉は宗教上の理由もあり、豚肉以外のチキンやラムを使うのが一般的です。広い地域て食べられていることもあり、国や地域ごとに作り方はさまざま。決まった具材やスパイスはなく、スパイスたっぷりのスープで米を炊くプラオとの呼び分けも曖昧です。
ビリヤニを食べるときは、野菜とヨーグルトのサラダであるライタとセットになっていることが多く、横に添えられたスープやカレーと混ぜて食べることもあります。
スパイスブーム、コロナ禍、
SNS映えが人気を後押し!
これまでは“スパイス料理=カレー”でしたが、ここ2、3年でスパイス料理やエスニック料理の注目度が上がるとともに、カレー以外のスパイス料理も徐々に脚光を浴びるようになりました。そこでビリヤニの人気も急上昇。2021年はビリヤニの専門店が登場し、ビリヤニに特化したレシピ本も発売され、ビリヤニ自体への注目度も高まりました。
注目度が高まったのは、コロナ禍のテイクアウト需要により、中食・内食が多様化し、ビリヤニがより身近な存在になったことも要因といえるでしょう。フードデリバリーのメニューにビリヤニが登場したり、自炊の脱マンネリとしてビリヤニに挑戦する人が増えました。
また、スパイスたっぷりで刺激的、馴染みのあるお米でありながら、目新しさを感じられること、写真映えする点などは、一大トレンドを巻き起こしたスパイスカレーと共通しているともいえます。
特に写真映えは昨今の食トレンドのカギ。スパイスで色づいたお米や、大きなお皿に盛り付けられた豪華な見た目で、SNSへの投稿も加速し、ビリヤニの人気がさらに広がったと考えられます。
ビリヤニが主役の飲食店も拡大中
2020年ごろから、ビリヤニをメインに打ち出した店や専門店も登場しています。
ビリヤニ専門店「ビリヤニ大澤」
▶︎https://osawa.biriyani.co.jp/
ビリヤニに魅せられたオーナーシェフが、2021年にオープンした本格的なビリヤニ専門店。メニューはビリヤニ1品のみと、強いこだわりと想いが感じられます。
ビリヤニをメインにした「エリックサウス 高円寺カレー&ビリヤニセンター」
▶︎https://enso.ne.jp/erick-koenji/
南インド料理の名店「エリックサウス」が、2020年3月、新形態となる南インドカレーとビリヤニの専門店を高円寺にオープンしました。常時6種類以上のビリヤニを用意しています。
2020年を境に
クックパッドでの検索頻度も上昇
クックパッドの「ビリヤニ」の検索頻度は、年々増加傾向にあります。2020年から検索頻度が大きく上昇していることから、コロナ禍での食生活、ニーズの変化が影響しているといえるでしょう。
「簡単」に「フライパン」で
家庭で作るニーズ
さらに、ビリヤニとの組み合わせ検索キーワードでは、「炊飯器」「簡単」「フライパン」「本格」が経年上位に。生活者が、より手軽で簡単に、身近にある調理器具で、かつ本格的なビリヤニを自分で作ってみたい!というニーズがうかがえます。
クックパッドで人気のビリヤニレシピ
ビリヤニ風の料理ができる簡単で人気のレシピから、調理法が複雑で手が込んでいる本格的なレシピまでをご紹介します。
炊飯器で簡単*ビリヤニ風炊き込みご飯 by mikko6さん
https://cookpad.com/recipe/6847979
普段のお米を炊く工程に、
お肉を焼くひと手間とスパイスを加えて簡単にできるレシピです。
誰でも簡単!チキンビリヤニ(カレーピラフ by くみんちゅキッチンさん
https://cookpad.com/recipe/2047286
炊飯器を使った簡単レシピでありながら、
材料にバスマティライスを使用し、お米を炒める工程を加えています。
インド直伝!本格的チキンビリヤニ by M’Sキッチンさん
https://cookpad.com/recipe/615724
本場インドで学んだという、具材から作り方まで本格的なビリヤニレシピ。
現地の味が再現したい方は必見です。
外食も内食もビリヤニブームは続きそう
スパイスは組み合わせや使い方が無限大。その奥深さに多くの人がハマり、ここ数年は空前のスパイスブームです。外食でも内食でもスパイス料理の人気は、まだまだ続いていくでしょう。
炊き込みご飯文化がある日本人にとって、米料理のビリヤニは馴染みやすいメニューです。今後はスパイスの組み合わせ、材料、炊き方など、独自にアレンジしたレシピが続々誕生。日本ならではのビリヤニが生まれることも予想されます。今後はビリヤニがカレーに続く新たな食卓の定番として、浸透していくかもしれません。
writing support:Miyuki Yajima
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