
食トレンド
バレンタイン2022年予測。カラフルと半径1mの楽しみ
コロナ収束の兆しが見えつつある今、バレンタインへの生活者の意識や行動はどのように変化するのでしょうか?クックパッドの生活者データを踏まえながら、2022年のバレンタイン予測について考察していきます。
データについて解説してくれた人
クックパッド株式会社
データマーケティング部
宮澤かずみさん
2021年のバレンタインは、「映え」と「本格」
2021年のバレンタインは、コロナ禍で在宅勤務が増えたことや衛生面への配慮から、「バレンタイン」の検索頻度は減少傾向となりました。「バレンタイン」と組み合わせて検索されているキーワードを見ると「簡単」や「大量」といった配ることを目的にした手作りニーズはダウントレンドとなり、一方で「本格」や「オーブンなし」といったキーワードが伸長しました。
グラフの指標
マッチ度
「バレンタイン×●●」というようにバレンタインと一緒に他の言葉を組合せて検索された回数が、バレンタイン全体の検索に対してどの程度検索されているのかをパーセントで表したものです。
「マッチ度=指定組み合わせ検索語(例:バレンタイン×簡単)の検索回数÷指定親単語全体の検索回数(例:バレンタイン)×100」で算出されます。
SI値(検索頻度)
クックパッド独自の指標で、1000回あたりの検索頻度を表します。
2021年の人気レシピや組合わせメニューの傾向をみると「チョコサラミ」や「ケーキポップ」など、SNSで発信できる「カラフルで見た目が楽しいレシピ」が好反応で、「子どもと一緒に作れる」という視点もポイントのよう。
また「フォンダンショコラ」や「テリーヌショコラ」など、お皿に出して食べられる「おうちバレンタイン向けレシピ」も上位に。外出制限があるからこそ、「見た目の華やかさや彩り」「子どもと一緒に」「本格派のレシピに挑戦」という生活者の心理が想像できます。
チョコカラーに限らず
イチゴやバナナなどでカラフルに表現
また、材料にも変化がみられました。「イチゴ」や「バナナ」「抹茶」などを使った、カラフルで見た目も楽しいレシピが人気に。色やフレーバーを楽しんでいる様子がうかがえます。SNSなどで個人が発信していく流れの中、王道のチョコレートカラーよりも、カラフルでひと工夫あるレシピへの人気は今後も高まっていきそうです。
誰かに配るチョコレートから
お皿の上で楽しむおうちスイーツが人気
衛生面への配慮や外出自粛の影響から、バレンタインのスイーツは、学校や職場で配るものからおうちで楽しむものへの変化がみられます。これまでバレンタインの「簡単・大量・持ち運び」ニーズとして人気のレシピだったクッキーが下降し、ガトーショコラやブラウニーが上昇。「半径1mの楽しみ」へと変わっているようです。
ヘルシー志向はバレンタインでも色濃く。
コロナ禍で高まった生活者の健康意識は定常化し、バレンタインにおいても、「ヘルシー」「ダイエット」がアップトレンドに。「コロナ太りでも、ヘルシー素材でバレンタインを楽しみたい」という生活者の心理がうかがえます。ギルトフリーなお菓子の需要は、今後も上がっていきそうです。
男性のバレンタイン参画も目立つ
男性の調理機会が増える中、バレンタインへの参画もみられました。男性が特に「バレンタイン」と組み合わせているキーワードは「友チョコ」「スノーボール」「和菓子」が人気に。
バレンタインは、これまでもお菓子作りトライアル層にとってのチャレンジポイントでした。男性に限らずコロナ禍で生まれた新たなお菓子作り層。バレンタインを機に、「本格」「カラフル」「ヘルシー」などのキーワードに沿ったレシピへの挑戦も見られそうです。
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