SMTSレポート。SDGsや健康を意識した展示が集結

SMTSレポート。SDGsや健康を意識した展示が集結

2022年2月16日から18日に幕張メッセで「スーパーマーケットトレードショー」(主催:一般社団法人全国スーパーマーケット協会)がおこなわれました。スーパーを中心とする流通業界に向けての商談展示会で、食品、飲料、店舗設備などを扱う企業や団体が出展。SDGsや健康志向などのトレンドを意識した展示も複数のブースで見られました。地域の特色を生かした展示も盛況でした。今回は、数あるなかから食のサスティナビリティに貢献する企業を紹介します。

スーパーマーケット・トレードショー(SMTS)とは?

スーパーマーケット・トレードショー(SMTS)とは、スーパーマーケットなどの小売をはじめ、卸・商社、中食、外食などの食品流通業界に向けて出展者が情報発信する商談展示会です。

主催:一般社団法人全国スーパーマーケット協会
場所:幕張メッセ
日程:2022年2月16日(水)・17日(木)・18日(金)

56回目の開催となった当イベントは、3日間で42,885人が訪れ、昨年を上回る来場者数を記録。今回は、飲料・酒類、加工食品、生鮮、地方・地域産品など8つの出展ゾーンのほか、特別企画として「美と健康×食」と「サステナビリティ×食」の2つのトレンドゾーンが設置されました。多くの食品、飲料、店舗設備などを扱う企業や団体が出展し、活気に溢れていました。

今回は、数あるなかから食のサスティナビリティに貢献する企業を紹介します。

循環型農業や食品のアップサイクルで
SDGsを実践

資源を有効活用し、循環型農業を展開
株式会社アーク・館ヶ森アーク牧場(岩手県)

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原材料から一貫生産にこだわり、循環型農業に取り組む館ヶ森アーク牧場のブースでは、無添加ソーセージや、豚まんなどのチルド商品を展示していました。館ヶ森アーク牧場では、動物の排泄物や食品残渣を自社で有機肥料にして、牧場内の畑に循環利用しています。

有機肥料を使用し牧場内で収穫した小麦を、「豚まん」や「焼売」の皮に使用しています。


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高まる健康志向のニーズを受けて、館ヶ森高原豚と国産大豆を使ったおからを練り込んだ「おからソーセージ」も展示されていました。

廃棄されてしまうおからをアップサイクル
浮島ガーデン(沖縄県)

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沖縄県でヴィーガンカフェを営んでいる「浮島ガーデン」の島豆腐のおからを使った「MISODOKO(味噌床)」。野菜を「MISODOKO」に一晩漬けるだけで味噌漬けが簡単に作れます。野菜を漬けた後は味噌汁として余すことなく食べきれるのも特徴です。沖縄県は豆腐消費量日本一。おからの生産量も多く、その大半が廃棄されている事実があります。SDGsの観点からも、「毎日食べられるものにアップサイクルしたい」という想いにより開発されました。

独自技術を駆使してニーズを捉える

刺身の新鮮さと旨味を保ったまま冷凍
株式会社SakuSaku(愛媛県)

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愛媛県のブースの一角には、冷凍刺身「超冷薫」シリーズが並んでいました。株式会社SakuSakuは超冷薫特許加工で魚の毛細血管の血液まで血抜きし生臭さの元を除去。そこに木材を燻した香りを液体にした「くん液」を注入し冷凍しているため、変色しやすい白身魚でも透明感を保ち、旨みもそのままに遠方へ輸送できます。

シートで包むだけ、ぬか漬けを簡単に
株式会社京の舞妓さん本舗(京都府)

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ぬか床を作らずともぬか漬けが食べられる「魔法のぬかシート」。シートで食材を包み、冷蔵庫で1〜2日保管するだけで手を汚さずにぬか漬けが作れます。シートであれば冷蔵庫でも省スペースで保存でき、ぬか床の手入れや保管の面倒さも解消。野菜のほか、肉や魚にも使える万能シートで、現在特許出願中です。

血糖値上昇を抑えるご飯やヴィーガン対応大豆ミートも

血糖値が気になる人のための「GABAごはん」
株式会社マエダ(愛媛県)

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株式会社マエダのブースには、電子レンジで1分ほど加熱するだけでお米のもっちり感と炊きたての本格的な味わいが楽しめるレトルトごはんシリーズが並びます。なかでも「GABAごはん」は、食後の血糖値の上昇をおだやかにするギャバもち麦の入った機能性表示食品。ギャバもち麦は愛媛大学との共同研究により製造され、特許を取得しています。血糖値が気になる方、手間なくヘルシーな雑穀米を食べたい方にもおすすめです。

冷凍で使いやすいヴィーガン対応大豆ミート
原田産業株式会社(東京都)

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チキンのような風味と食感の、ヴィーガン対応大豆ミート「LIKE CHICKEN(ライクチキン)」。従来はスーパーやレストランで展開していましたが、昨年からECサイトで販売を開始しました。下味が付いた状態で冷凍されており、使う分だけ解凍し、調理法を選ばず活用できます。Instagramでは「LIKE CHICKEN」を使ったレシピが投稿され賑わいを見せており、SNSを通じて普及していきそうです。

地域の特色を生かした名産品が家庭用デザートに

たまごの殻を割らずに作られたプリン
株式会社北坂たまご(兵庫県)

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淡路島の北坂養鶏場で育てられた「北坂たまご」がそのまま「たまごまるごとプリン」になりました。産卵から出荷まで、一貫して管理された採れたてのたまごを使用。殻を割らずに中身を攪拌し、低温加熱法によりプリン状に仕上げています。砂糖などの甘味や香料など一切使用しておらず、シロップをかけてプリンとして味わえるほか、わさび醤油やドレッシングをかけてサラダ感覚でも楽しめます。

名物「ババヘラアイス」を自宅でも
児玉冷菓(秋田県)

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秋田県のイベントや駅前にパラソルを広げ、売り子がバラのようにアイスを盛り提供する名物「ババヘラアイス」。イベント以外でも「ババヘラアイス」が食べたいという要望を受けて、コーン、カップ、棒アイスをスーパーやコンビニで販売しています。また、遠方の生活者も気軽に買えるようECサイトでの販売も開始。すでにバラのように盛り付けられたカップアイスのほか、自宅でバラ盛りを楽しめるようアイスとコーン、ヘラがセットになった商品もあります。

SDGs、健康志向はトレンドゾーン以外にも
D2Cビジネスも拡大か

今回ご紹介した商品のほか、トレンドゾーン以外の各ブースでもSDGsを意識して食糧廃棄や環境問題に配慮した商品や、添加物不使用の商品など健康に配慮した商品が多数。地域の強みを生かした産品も多く並んでいました。
また、今回紹介した多くがECサイトで購入できる商品。卸や小売のルートとは別に、生活者にダイレクトに届くD2Cビジネスを展開する企業が増えていると感じました。食品以外にもAIを活用したショーケースや冷凍技術を活用した自動販売機などにも触れられ、大変見応えのあるイベントでした。



writing support:Yuko Kondo



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