カルビー、商品パッケージをAIで自動校正 負担が3割減に

カルビー、商品パッケージをAIで自動校正 負担が3割減に

大手菓子メーカーのカルビー(東京都千代田区)は、商品パッケージの表記ミスなどをチェックする校正作業を、一部自動化する独自のシステムを導入したと発表した。ソフトウェアなどの開発・製造を行うToo(東京都港区)が提供する「TooAI SUITE」を活用。この自動化で作業時間を約3割減らすことができたという。
    ※この記事はITmedia ビジネスオンライン([コネムラメグミ]/2022年05月14日掲載)からの転載記事です。

13936_eyecatch.jpg

カルビーは商品パッケージの校正作業の一部を自動化する独自のシステムを導入した(出所:リリース、以下同)

 「TooAI SUITE」は、AIを活用したデジタル校正ツール。同社は2021年夏からポテトチップスなどの「ピロー包装商品」でシステムの導入を開始。これまでにシステムでチェックして発売した商品パッケージは500点以上に上る。

 このシステムでは、原材料名やアレルゲン、栄養成分表示などの各項目を自動チェックする。間違っている部分は赤、要注意箇所は黄色などで表示され、校正結果をスムーズに把握できる。肉眼では判別が難しいフォントサイズも、システムが規定のサイズになっているかをチェックできるという。

4月からはシステムによる自動校正の対象を同社のシリアル食品「フルグラ」にも拡大し、さらに校正作業の効率化を図るという。

13936_image02.jpg

自動校正システムでは間違っている部分は赤、要注意箇所は黄色などで表示される

 同社DX推進部長の森山正二郎さんは「パッケージには原材料やアレルゲンといった大切な商品情報が表示され、食品の法令順守の観点からも間違いがあってはならない」と説明。「チェック作業の一部でもシステムで行うことで、本来のクリエイティブな業務に時間を振り向けられると考えた」とコメントした。

 同社は19年9月にDX推進委員会を立ち上げ、DX推進による生産性の向上や、DX人財の育成に向けた取り組みを進めている。

元記事はこちら



この記事が気に入ったらフォロー

ニュースレター登録で最新情報をお届けします!





著者情報

著者アイコン
ITmedia ビジネスオンライン
「ITmedia ビジネスオンライン」は、企業ビジネスの最新動向、先進事例を伝えることで、その発展を後押しする、オンラインビジネス誌です。「ニュースを考える、ビジネスモデルを知る」をコンセプトとし、各業界を代表する有力企業から新たなビジネスを提案する新興企業まで、多くの企業への取材を通して、その最新動向や戦略を紐解き、企業の現場で活躍するアクションリーダーに分かりやすく伝えます。