
企業・業界動向
カルビー、商品パッケージをAIで自動校正 負担が3割減に
大手菓子メーカーのカルビー(東京都千代田区)は、商品パッケージの表記ミスなどをチェックする校正作業を、一部自動化する独自のシステムを導入したと発表した。ソフトウェアなどの開発・製造を行うToo(東京都港区)が提供する「TooAI SUITE」を活用。この自動化で作業時間を約3割減らすことができたという。
※この記事はITmedia ビジネスオンライン([コネムラメグミ]/2022年05月14日掲載)からの転載記事です。
カルビーは商品パッケージの校正作業の一部を自動化する独自のシステムを導入した(出所:リリース、以下同)
「TooAI SUITE」は、AIを活用したデジタル校正ツール。同社は2021年夏からポテトチップスなどの「ピロー包装商品」でシステムの導入を開始。これまでにシステムでチェックして発売した商品パッケージは500点以上に上る。
このシステムでは、原材料名やアレルゲン、栄養成分表示などの各項目を自動チェックする。間違っている部分は赤、要注意箇所は黄色などで表示され、校正結果をスムーズに把握できる。肉眼では判別が難しいフォントサイズも、システムが規定のサイズになっているかをチェックできるという。
4月からはシステムによる自動校正の対象を同社のシリアル食品「フルグラ」にも拡大し、さらに校正作業の効率化を図るという。
自動校正システムでは間違っている部分は赤、要注意箇所は黄色などで表示される
同社DX推進部長の森山正二郎さんは「パッケージには原材料やアレルゲンといった大切な商品情報が表示され、食品の法令順守の観点からも間違いがあってはならない」と説明。「チェック作業の一部でもシステムで行うことで、本来のクリエイティブな業務に時間を振り向けられると考えた」とコメントした。
同社は19年9月にDX推進委員会を立ち上げ、DX推進による生産性の向上や、DX人財の育成に向けた取り組みを進めている。
元記事はこちら
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