FABEX2022レポート。米が原料の代替食品が活況に

FABEX2022レポート。米が原料の代替食品が活況に

2022年4月13日から15日に東京ビッグサイトで第25回「FABEX2022」(主催:日本食糧新聞社)が開催されました。中食と外食にフォーカスした業務用専門の展示会で、業務用食品のほか、食材、容器、機器などを扱う関連企業が一堂に。今回は、小麦高騰などで注目を集める米を扱う企業ブースを集めた展示会「お米の未来展」も併設されていました。数あるなかから、これから注目したい企業や商品をピックアップします。

FABEX(ファベックス)とは?

FABEXは、中食と外食にフォーカスした業務用専門の大型展示会です。日本食糧新聞社主催で、年に1度東京、中部、関西の3エリアを巡回。業務用食品のほか、食材、容器、機器などを扱う関連企業が一堂に会し、老舗の定番品から最新トレンドまであらゆる商品と情報をキャッチできます。

3日間で合計37,781名が来場。うち2日間は、雨だったにも関わらず、多くの人が会場に足を運んでいました。ここからは、FoodClip編集部が気になった企業や商品をピックアップして、ご紹介します。

米卸の大手が代替チーズを開発
(株式会社 神明)

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25回目の開催となった当イベントでは、併設の展示会として「お米の未来展」も開催。グルテンフリーなどの健康志向、安定供給性、SDGsなどの観点から、来場者の視線を集めていました。株式会社神明のブースでは、米糠を原料とした油「0.6RICE BRAN OIL」や、健康志向の生活者へ向けた「飲む米糠」などを展示。

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中でも話題となっていたのは、乳製品アレルギーや菜食主義の人も食べられる“代替チーズ”です。米は小麦の代替として使われることが多い中、餅のように伸びる特性を活かして、乳製品の代替となるチーズを開発。酒粕を使用してチーズのようなまろやかな風味を実現しています。同商品は、夏以降に業務用、秋以降に生活者むけの商品の発売を目指しています。

ハラール認証も。100%米粉マカロニ
(群馬製粉株式会社)

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群馬製粉株式会社の「米粉マカロニ」は、100%米粉を使用しています。これまで粘りの強い国産米100%で麺を作ることは、難しいとされていましたが、群馬製粉が5年もの歳月をかけ、高度な米の製粉技術を用いて研究。国産米を使用した麺やパスタを「J麺」と名付けて商品化しました。

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麺もマカロニももっちり食感で、ビーフンやフォーとは異なるコシがあります。食べ疲れせず、和洋中の料理に活用可能。小麦アレルギーなどを持つ方も食べられます。

健康意識の高い層にささる「豆腐干」
(三通国際商事株式会社)

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生活者の健康意識の高まりや、小麦の価格高騰で注目されているのは、米だけではありません。以前、FoodClipでも取材した優食の「豆腐干」は大きなブースを設け、多くの人が集まっていました。

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発売当初からラインナップは変えていないものの、さまざまなメディアで「豆腐干」がネクストトレンドとして報じられていたこともあり、徐々に認知度がアップ。外食、中食の関連企業からの問い合わせも増えているといいます。


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直近では、ダイエットパーソナルジム「24/7Workout」を運営する株式会社トゥエンティーフォーセブンが手がける、糖質やカロリーを抑えた食事定期配送サービスのメニューにも採用され、認知拡大とともにさらにニーズは広がっていきそうです。

昆虫食ニーズ拡大。品質の良いコオロギを養殖
(株式会社オールコセイ)


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SDGsの観点からも評価が高く、良質なタンパク質であることから注目を集めているコオロギ。近年はせんべいやパン、ラーメンなど、さまざまな商品が展開されています。

2021年1月創業のオールコセイは、昆虫養殖や、移動式スーパーなど、これからの暮らしを支える事業を展開しています。同社は2種類のコオロギを徹底した品質管理で養殖。雑食であるコオロギの餌に、地域の農家や水産加工会社と提携して得た野菜や魚介を使用しています。今後のニーズ拡大を見据えて、雑味や臭みのない高品質なコオロギを育成。同社は「環境によし、健康によし、コスパよしの三拍子がそろう食材」であり、養殖をおこなう地域の多様な雇用促進にも繋がることから、今後もコオロギ養殖に力を入れていく考えです。

ミートボールでおなじみの企業からも
植物性タンパク商品が発売
(石井食品)

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ミートボールでおなじみの石井食品のブースでは、ベジバーグとベジボールが展示されていました。小麦タンパクや大豆でミートボールやハンバーグらしい食感を実現し、野菜たっぷり。無添加、国産原料使用の石井食品のこだわりはそのままに、やさしい味わいに仕上げています。

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注目すべきは代替肉ではなく、あくまで“ベジバーグ、ベジボール”である点。肉の味や食感を目指すのではなく、素材のおいしさを活かして、食べ応えや満足感を生み出したのだそう。イシイのミートボールへの安心感を受け継いだ新商品です。

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日清製粉グループのオリエンタル酵母工業株式会社のブースでは、発酵を利用した調味液「極旨プラス」が紹介されていました。同商品は、穀物などを酵母と乳酸菌で発酵させて加熱処理したもの。酸味や香りのバランスがよく、少量添加するだけで旨味がアップし、減塩効果も期待できます。

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雑味や臭みをマスキングするので代替肉とも相性がよく、原料に使われる大豆特有のクセなどをカバーするといいます。成分表には発酵調味料と記載でき、添加物を気にする商品にも使用しやすい調味料です。

代替食品を根付かせる新商品が続々

今回の展示会も代替食品があちらこちらに。肉や乳製品に代わる、米、大豆などを使用したさまざまな代替食品が展示される中、これまでと比べて日本の食にフィットするようにローカライズした商品が増えたように見受けられました。SDGsへの意識がより高まり、もっと代替食品が広まれば開発や生産過程のストーリーをみせるような商品も登場するかもしれません。



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