朝食レシピに変化の兆し? 肉の食卓出現とおにぎり回帰

2012年以降、朝食はブームになりやすいメニューが数多く登場しています。今回は、これまで流行ったレシピを紹介しながら、最新の朝食トレンドをチェックしていきましょう。

パンケーキに始まり沼サン、おにぎらず‥
近年の朝食トレンド

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ふわふわ食感が特徴的なリコッタパンケーキが有名で「世界一の朝食」と讃えられる、オーストラリア発祥のカフェ「bills」。ハワイを本拠地とし、たっぷり生クリームとフルーツやナッツがトッピングされたパンケーキが人気の「Eggs’n Things」。この2つの人気店が日本に上陸したことをきっかけに、日本でもパンケーキブームが巻き起こりました。

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上記のグラフでもわかるように、クックパッドでの検索も2013年にかけてピークがみられ、朝食と一緒に検索されるキーワードとして「パンケーキ」が跳ね上がりました。

食トレンドの発祥地となりやすいニューヨークをはじめ、海外都市の流れに合わせて、日本の朝食スタイルやブームも変わってきています。朝食に取り入れやすい卵料理「エッグベネディクト」「クロックムッシュ」、その他「グラノーラ」や「スムージー」も話題となりました。

2015年以降は、SNSの普及によりフォトジェニックな要素を備えたトレンドメニューが日本でも誕生しています。2015年は「沼サン」「おにぎらず」。2016年はカフェ風の「ワンプレート」メニュー。インスタ映え最盛期の2017年には「わんぱくサンド」や「萌え断」などの映えレシピが流行しました。

※検索頻度(SI値):検索頻度 Search Indexの略。クックパッドでの検索1000回あたりの分析キーワードの検索回数

直近の朝食トレンドメニューは「おにぎり」

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上記の図は「朝食×○○○」の組み合わせで、2016年から2019年までに連続で伸長しているキーワードです。
2012年以降、朝食と一緒に組み合わせて検索されるキーワードとして「おにぎり」が著しく伸びていて、2012年と2019年の組み合わせ検索(マッチ度)を比較すると360%の伸長率です。
小さな子どもにも食べやすく、手軽に作れるおにぎりは腹持ちもよく朝食メニューとして重宝しますよね。

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また、ここ数年おにぎりの多様性が格段に拡がりました。2015年の「おにぎらず」ブーム以降、スパムを始めとする洋風食材が具材として選ばれるようになってきています。

「ソーセージ」「ベーコン」など、子どもの好きそうな具材の検索も伸長しています。

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さらに、2019年のクックパッド食トレンドに選ばれた「ごちそうおにぎり」でも、卵やベーコン、ソーセージなど大きめの具材が豪華に入っている点が特徴的でした。

この多様性が、おにぎり回帰の大きな要因なのかもしれません。
手軽さだけではなく、おかずの要素も備えたおにぎりは、今後も朝食メニューとして人気が続くと予想されます。

朝食×パンで人気なのは喫茶店メニュー

洋風朝食の代表、パンの傾向についても見てみましょう。
定番のトーストはアレンジが多彩な上に、のせて焼くだけという手軽さから、クックパッドのレシピ投稿でも5万品以上(2020年3月時点)のレシピが投稿されています。シンプルなものから卵やチーズを使ったボリューム感のあるもの、和食材を使ったものなど、組み合わせは無数にあります。

最近のトレンドは、自宅でレトロな喫茶店の雰囲気を楽しめるメニューです。
2017年から2018年にかけての「厚焼き玉子サンド」ブームを筆頭に、ミレニアル世代やZ世代を中心に、昭和・平成レトロな喫茶店ブームが続いています。
「チーズトースト」や「ピザトースト」、「フルーツサンド」「いちごサンド」といったメニューの検索が伸長しています。

これから来る、朝食のトレンドは
子ども・時短・たんぱく質・台湾

朝食カテゴリで関心が高まっている検索キーワードをみてみると、大きく4つのトレンドが挙げられます。

◾朝食×子ども
1つ目のポイントは、朝食と一緒に組み合わせて検索されるキーワードに「9ヶ月」「1歳」「3歳」「小学生」など、子どもの年齢に関するキーワードが増えてきている点です。子育て世代が、子どもの年齢に合った朝食メニューを探していることがわかります。
例えば1歳では、一口サイズの手づかみレシピ。3歳では、さっと食べられるパンレシピや朝食にも代用できる手作りおやつ。また小学生では、子どもが好きな食材を中心にしたワンプレートレシピや、1枚で食べごたえのあるトーストなどが人気となっています。

◾朝食×時短(すぐできる・作りおき)
2つ目のポイントは、ますます高まる朝食における時短ニーズです。時短・簡単が当たり前となっている昨今、朝食作りは時間をかけずに済ませたい!という思いがより強いのではないでしょうか。
朝食と一緒に組み合わせて検索されるキーワードでは「簡単」が圧倒的に多いです。また、最近「作りおき」の組み合わせ検索も伸長しています。
作りおき」を活用することで調理時間がより短縮されるとともに、品数を確保し栄養バランスを充実させたいという、料理する人の心理が垣間みえます。

また[今、子育て世代に「ホットプレート」が再注目されるワケ(https://foodclip.cookpad.com/1106/)]の記事でも紹介している通り、ホットプレートの日常使いが増えています。朝食シーンでも、ホットプレートでパンと卵や野菜を一緒に焼くようなスタイルで使われているようです。

◾朝食×たんぱく質(豚肉・豚こま‥)
3つ目のポイントは、朝食メニューの具材としてたんぱく質の検索が増えている点です。定番のハムやウィンナーといった加工肉と並んで、「豚肉」「豚こま」などが一緒に検索されています。時間のない朝にも、しっかりボリュームのある食事を摂りたいという思いがうかがえます。朝食と一緒に組み合わせて検索される「お肉」のメニューでは、豚こまや薄切りの肉を使った「炒めもの」が人気となっています。お弁当のおかずとして活用できるというメリットもあるようです。

◾朝食×台湾

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4つ目のポイントは、朝食メニューとして「台湾フード」が注目されている点です。
近年、特に女性の間で人気となっている台湾旅行。人気の理由は「美味しい!安い!」ではないでしょうか。ブームの中で、台湾フードもより身近なものとなってきており、クックパッドでも、旅先で食べた味を再現するようなレシピ投稿が増えています。

昨年のタピオカ旋風の後、朝食カテゴリでも台湾フードが話題となりました。
外食では、台湾の朝食専門店が連日話題となり、「鹹豆漿(シェントウジャン)」への注目が高まりました。「鹹豆漿(シェントウジャン)」とは、豆乳と黒酢を使ったシンプルなスープで、酸味のある優しい味わいが日本人の味覚にも合いブレイクしています。その他、クレープのような生地に溶き卵や他の具材を重ねて焼き、ロール状に巻いた「蛋餅(タンビン)」や、台湾のローカルフードの定番「魯肉飯(ルーローハン)」なども日本の朝食としてニーズがありそうです。

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ここまで、おにぎり、パン、そしてこれからの朝食トレンドをご紹介してきました。
クックパッドには料理する人のニーズに応える朝食のアイデアがたくさんあります。
メニュー名や材料名だけではなく「子ども」「時短」「台湾」など、いつもと少し違ったキーワードで検索し、新しい朝食に出会ってみてはいかがでしょうか。

text support : Yui Adachi





著者プロフィール

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ストラテジックプランナー 水田玲奈
調理家電メーカーの商品企画を経て、2016年クックパッド入社。料理する人と食べる人がハッピーになるを目指して、食品やアイテムを活用したレシピや訴求方法を考案している。好きなことは、雑貨店・喫茶店巡り。