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[トレンド調査隊]韓国調味料「サムジャン」とは?「コチュジャン」との味や使われ方の違いも解説
急上昇のトレンドメニューを調査する「トレンド調査隊」。根強い韓国ブームの中、最近では本格的な調味料も注目されています。本場では定番の「サムジャン」について紹介します。
コチュジャンとの違いは? サムジャン(쌈장)とは
サムジャンとは、味噌と砂糖、にんにくなどを混ぜた韓国の調味料で、いわば「あわせ味噌」のこと。これを使えばあっという間に韓国の味になる、どんな料理にも合う万能調味料として注目されています。
「サム」は韓国語で包む、「ジャン」は大豆発酵調味料のことを指し、サムジャンはこの2つの言葉を組み合わせた名称です。サムギョプサルやポッサムなどの肉にのせて食べたり、野菜の炒め物の味付けに使われる、韓国では定番の調味料です。
日本でより一般的に知られているのは「コチュジャン」ですが、コチュジャンとサムジャン、どちらも韓国料理ではよく使われています。 コチュジャンは辛みが強く薬味的な位置づけで、サムジャンは辛さがありつつも甘みやコクが強く、味付けに使うメイン調味料といった違いがあります。
韓国料理ブームの波がより本格的な調味料へ。その背景に隠されたものは?
K-POP、韓国ドラマ、韓国コスメなどが軒並み人気で、2020年には新語・流行語大賞に「第4次韓流ブーム」がノミネートするなど、盛り上がる韓国ブーム。ヤンニョムチキン、マヌルパン、韓国トーストなど、韓国グルメも例外ではありません。さらに韓国料理ブームはよりコアな料理や調味料へと広がっています。
こうした人気の背景には、コロナ禍が大きく影響していると考えられます。ステイホームで外出できなくなり、動画配信サービス等で韓国ドラマやYouTubeを観る人が増えたこと。韓国の番組では食事のシーンがよく出てくるため、印象に残りやすいということもあります。
また、家で自炊や料理を楽しむ人が増え、「海外に行けない分、せめてグルメだけでも本場感を味わいたい」と本格的な材料や調味料を使った料理に取り組むようになったことも、ブームを後押ししているでしょう。
ドン・キホーテ、カルディ、業務スーパーなどの人気スーパーをはじめ、最近では多くのお店で取り扱うようになりました。サムジャン×スーパーといった検索ワードも見られ、生活者が購入できる店舗を探している傾向もうかがえます。また、サムジャンのアレンジレシピや、おすすめの使い方といった検索も多く見られるようになっています。
2020年から検索頻度が急上昇
サムジャンのキーワード検索は、2019年頃から急上昇。韓国ブーム全体の波とあわせて急速に増えています。
ポッサムやサムギョプサルなど、サムジャンによく使われる料理の検索数も2019年以降上昇傾向にあります。
韓国料理以外でも使用。一般家庭での用途や目的は?
サムジャンとの組み合わせ検索では、サムギョプサルやポッサム、チーズタッカルビなど具体的な料理名に加え、スープや炒め物、鍋、ご飯といった韓国料理ではないワードも多く上位にきています。
韓国料理を作る際だけでなく、味噌の代用品や普段づかいの調味料として、身近な使い方をしたいという傾向があることが見てとれます。
クックパッドで検索されるサムジャン関連レシピ
「サムジャン」自体を“作るレシピ”、「サムジャン」を“使ったレシピ”、同様にアップされています。
ポッサムのタレ(サムジャンみそ) by *ゆずみん*さん
https://cookpad.com/recipe/7315086
簡単に作れるポッサムとタレ(サムジャン) by ayumichi3さん
https://cookpad.com/recipe/6757666
サムジャンでコク旨ユッケジャンスープ♡風 by ぉちょら♡さん
https://cookpad.com/recipe/7020436
もやしとピーマン・キノコのサムジャン炒め by 春菜食堂ϋ♡さん
https://cookpad.com/recipe/6060875
サムジャンは日本の家庭においても常備調味料となる予測
本場韓国では、コチュジャンと並んで欠かせないサムジャン。
コチュジャンのように唐辛子やスパイス的な辛み調味料ではなく、サムジャンはピリ辛味噌の味付け用調味料として使えるため、炒め料理、おにぎりの具材、鍋つゆのベースなどはもちろん、ラーメンやうどん、和え物や焼き物など、日本のならではの料理においても幅広い活用法があると言えます。辛みが少なく甘みやコクがある味という点でも、日本人にはより馴染みやすいのではないでしょうか?また、原料である大豆、味噌の食文化がある日本では、サムジャン自体が親しみやすいもの。好きな具材でオリジナルレシピが作りやすいところも魅力です。
韓国ブームは、若者から年配まで幅広い年齢層に支持されており、全体のパイが広いのもひとつの特徴です。そのためサムジャンも、あらゆる家族構成、世代において、調味料のスタメン選手となる可能性が期待できます。「冷蔵庫にはサムジャン」という家庭は、今後増えていくことでしょう。
writing support:Miyuki Yajima
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