
データ分析・ユーザー調査
外食店のデジタル化、どこまでOK?「人によるサービス」へのこだわり調査
外食する際、どの程度「人によるサービス」にこだわるか? リクルートが運営するホットペッパーグルメ外食総研が調査を実施した。
※この記事は ITmediaビジネスオンライン([コネムラメグミ]/2022年9月5日掲載)からの転載記事です。
リクルートが運営する「ホットペッパーグルメ外食総研」は、20~69歳の男女を対象に、外食する際にどの程度「人によるサービス」にこだわるかについて調査を実施した。人によるサービスの方がいいと答えた人が最も多かったものは「調理」だった。
ホットペッパーグルメ外食総研は、首都圏、関西圏、東海圏に住む20~69歳の男女に、
外食する際にどの程度「人によるサービス」にこだわるか調査した(画像はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)
人によるサービスの方がいいもの トップは「調理」
現在、調理ロボット、配膳ロボット、セルフオーダー、セルフレジなど、さまざまなロボットやデジタルツールによるサービスを導入する外食店舗が増えている。そんな中で、「人によるサービスの方がいい」と答えた人の割合が最も多かった項目は「調理」(68.4%)だった。
飲食店で受けるサービスについて、「人によるサービス」へのこだわりは?(出所:プレスリリース、以下同)
次いで「配膳」(50.8%) 、「給仕(飲み物の注ぎたしやお代わりの確認など)」(47.7%)という結果だった。一方、「人によるサービスでなくてもいい(どちらかというと含む)」で最も多かったのは「注文」(72.6%)、次いで「会計」(64.9%)、「片付け」(64.2%)だった。
全体的に「人によるサービスでなくてもいい」が過半数の項目が多く、デジタル化による非対面のサービスが特別ではなくなっている社会状況を反映していた。
年齢や地域での違いは?
性年代別・圏域別に見ると、圏域別には大きな差はなかった。性年代別では差のある項目が目立つ結果となった。特に20~40代女性で「人によるサービスでなくてもいい」と考える項目が多く、50~60代男性と60代女性では「人によるサービスの方がいい」と考える項目が多かった。人によるサービスへのこだわりは、年齢による差があることが分かった。
(性年代別・圏域別)飲食店を利用する際に、人によるサービスでなくてもいい割合
外食のシーンやお店のタイプ別では?
外食のシーンやお店のタイプ別で、「人によるサービスでなくてもいい」かどうかを聞いた。「人によるサービスでなくていい」割合が高い外食シーンの1位は「一人で利用」(72.9%)、2位は「短時間(1時間未満)の利用」(69.2%)、3位は「ランチ」(63.2%)だった。
(外食のシーンやお店のタイプ別)飲食店を利用する際に、人によるサービスでなくてもいい割合
対比的項目間のポイント差に着目すると、「大衆店」(63.7%)と「高級店」(25.4%)のポイント差は38.3ポイント、「日常的な利用」(66.5%)と「特別な利用(記念日等)」(29.8%)のポイント差は36.7ポイントとどちらも大差があり、利用シーンやお店のタイプにより「人によるサービス」のニーズに幅があることが伺えた。
「人によるサービス」にこだわる理由は?
「人によるサービス」にこだわる理由を聞いたところ、1位は「人によるサービスの方が温かみがある」(51.7%)、2位は「人のサービスにも対価を払っていると思う」(31.8%)、3位は「注文内容について詳しく相談したいときがある」(31.7%)であった。
一方、「人に代わるツール類の操作が苦手、面倒」(12.1%)、「ツールやロボットによるサービスは放置されているようで印象がよくない」(8.2%)と答えた人は少なかった。
性年代別では50・60代男性で「人によるサービスの方が温かみがある」「スタッフとの交流も外食の楽しみの一つ」の割合が高く、40~60代女性では「注文内容について詳しく相談したいときがある」の割合が高かった。
飲食店を利用する際に、人によるサービスにこだわる理由
今回の調査は、首都圏、関西圏、東海圏に住む20~69歳の男女を対象に、インターネットで行った。期間は事前調査22年5月19~31日、本調査22年7月1~8日、有効回答数は9666人(首都圏4950人、関西圏2514人、東海圏2202人)。
元記事はこちら
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- ITmedia ビジネスオンライン
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