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森永乳業がショッパー行動解析サービス「Go Insight」を導入。「毎朝爽快」の陳列、提案のスケールアップの足がかりに
コニカミノルタが展開するショッパー行動解析サービス「Go Insight」。POSデータではわからない、店舗での購買有無に関わらないショッパーの棚前行動を画像データから分析・解析することで、ショッパーのインサイトを読み解くことが可能に。今回は、自社CM効果の検証をきっかけに「Go Insight」を導入した森永乳業の戦略と活用方法について、ビバレッジ事業マーケティング部マネージャーの進野 佑一氏、コニカミノルタのGo Insightセールスチームマネージャーの羽田 貴明氏にお話をうかがいました。
「Go Insight」とは……
リアル店舗の天井カメラ画像から、ショッパーの属性・商品接触・滞在などの棚前行動をデータ化。得られたデータを分析してショッパーインサイトを把握し、効果的なアクションに繋げるコンサルティングサービスです。
お話をうかがったひと

森永乳業株式会社
ビバレッジ事業マーケティング部
マネージャー
進野 佑一 氏

コニカミノルタマーケティングサービス株式会社
Go Insightセールスチーム
マネージャー
羽田 貴明 氏
「Go Insight」導入前の課題は、「ロングセラー商品」のブランド成長に“必要な一手”の欠如
Left_おなかの調子を良好に保つ飲料「毎朝爽快」。1995年に販売開始し「特定保健用食品(トクホ)表示許可」を取得
Right_機能性表示食品でカロリー66%オフ※の「毎朝爽快Light」は2021年に発売 ※当社商品「毎朝爽快」比
―――「毎朝爽快」シリーズの販売戦略を担当される中で、どんな課題があったのでしょうか?
進野氏(以下進野):「毎朝爽快」は、1995年から販売しているロングセラー商品です。当初は宅配サービスのみで展開しており、2013年に量販店へ拡大しました。店頭でもお客さまに支持していただき、売り上げも右肩上がり。その一方で、一定まで売上げが伸びるとどうしても行き詰まる部分が出てくるという課題がありました。
図1:2014年の販売数量を100とした際の「毎朝爽快」の販売数量推移
―――売上を更に拡大するために、どのような改善が必要だったのでしょうか?
進野:「毎朝爽快」は自信をもっておすすめできる商品で、売上が伸びているとはいえ、毎年同じような提案ですと小売のご担当者にも響きづらくなってきます。これからは、 新たな切り口で提案をしていかないと、次のステージへステップアップできないと考えていました。
これまではお客さまのインサイト、商品への反応、売れ行きについてなど、自社でリサーチした結果をもって提案を行う形でしたが、売場を拡大する、新規で採用いただくためには、提案先の小売のご担当者が決断する決め手になるような、より説得力のある材料が必要だと感じていました。
また、現状「毎朝爽快」はチルド棚の一番上に置かれて、お客さまの目線より高い位置で展開されるケースが多くなっています。“牛乳”を例に思い浮かべるとわかりやすいのですが、飲料の棚は牛乳が陳列されている一番下の段と下から2、3段目ぐらいがゴールデンゾーンと呼ばれるポジションです。「毎朝爽快」は飲料の中では小さいサイズのため、面を広くとる、展開面を増やすなど、 お客さまにご覧いただける機会を増やしたいという陳列面での改善課題もありました。
テレビCMの効果検証をフックに、“売場拡大”へ向けて効果的なデータを取得するために導入が決定
―――新しい施策を模索されてから「Go Insight」導入に至るまでの経緯を教えてください。
進野:2021年春に、それまで「毎朝爽快」の商品ラインアップは1品だったのですが、2021年3月に「毎朝爽快Light」が発売されて2品になったことで、社内でも市場規模拡大の期待を背負ったポジションに変化したことが大きかったと思います。
決め手の1つには「毎朝爽快」のテレビCM実施が決定したことがあります。 テレビCMの効果を「Go Insight」を利用して検証する、という目的が明確になりました。
羽田氏(以下羽田):先程お話のあった陳列面での課題、販路拡大という目的もありましたよね。
進野:はい。そうなんですよね。まだ採用いただいていない量販店向けの提案資料にその検証結果を盛り込んで、 新規・既存の売場拡大施策の1つとしても利用できるのではという期待もあり、取り組みをはじめました。
―――「Go Insight」の導入で、仮説通りのデータが得られたのでしょうか?
進野:テレビCMの前後比較については、コニカミノルタさんからグラフ等の定量データをもとにした説明を受けつつ、実際にショッパーが購入する際の動画データも見せて頂き、気になるショッパーの行動理由についてディスカッションを行うことで、今まで見ることのできなかった棚前のショッパー行動を定量・定性の両面で知ることができました。
図2:実験店舗「某関東のGMS」でのCM前後の効果比較。
商品の接触回数と購入回数、及びCM前後での伸長率がどの程度上がったのかを製品ごとに提示
さらに「Go Insight」で得られたデータを有効に活用できそうなアイディアも沸いてきましたので、コニカミノルタさんのご担当者と相談を行い、中間報告後に追加調査も依頼しました。
図3:追加調査_什器配置による効果検証データ。
什器の設置位置と什器による購買行動の違いが資料にまとめられている
羽田:内容は「吊り下げ型」と「据え置き什器」の棚前行動を分析する調査を行うというもので、店舗内什器の購買効果の検証も有効ではないかという仮説が浮上したためです。
進野: 想定外のインサイトも把握できましたし、次の商品展開へ活かせるデータが取得できたことなどのメリットがありましたね(図3)。追加調査を含めて、最終的な報告書は75ページのボリュームでデータや分析内容も十分なものでした。
「複数購入」を促進する陳列をデータで実証。小売店向けの提案資料強化による売場拡大へ
―――「次の商品展開へ活かせた」とのことでしたが、「Go Insight」のデータをどのように活用したのでしょうか。
進野:今回のデータを活用して“複数購入の促進”を狙った陳列提案を導き出しました。「毎朝爽快」は常温保存が可能で、商品名の通り毎日飲まれる方も多い商品です。動画データからまとめ買い行動が生まれていることを掴んだので、お客さまに商品特性を知っていただければ一度に複数購入いただけるとわかりました。
商品特性に合わせた什器展開はこれまでに提案できていなかった部分ですし、従来の陳列方法だとひとりのお客さまが2、3本まとめ買いすると、次のお客さまへの売り逃がしにつながる場合もありました。
図4:森永乳業の流通・小売向け提案資料。左側の画像は、ショッパーが棚前を回遊する動画。
商品を1度確認してから、2点の商品を購入する様子が確認できる
羽田:売場の動きをデータで見ていくと、 課題が「商品特性を知ってもらう導線づくり」にあったと、POSデータではわからない部分でご提示できたと思います。
進野:想定通りの結果であった部分についても、定量的なデータをエビデンスとして語ることができるようになったので、より説得力のある提案ができるようになりました。今後も、データや提案内容を営業にも共有しながら、より説得力のある、売上向上に寄与する流通・小売向けの提案資料として活用していきたいです。
―――次回「Go Insight」を利用する際は、どういったことを目的に活用したいと考えられていますか?
進野:「毎朝爽快」であれば、パックの上に販促用のシールをつけて売場で目立たせるような施策を考えているので、その効果を検証してみたいです。
羽田:今回得られた結果から、より発展的なゴールを目指した仮説も一緒になって検討させて頂ければと思います。
進野:期待しています。また、別件ではありますが、当社のドラッグストア向けの商品展開に活用しても有益なデータが得られるのではないかと感じました。
今回のようなデータを活用して他社に負けないインパクトや説得力をもって提案し、売場拡大を行いつつ、売場全体の売上アップに貢献することで、小売とwin-winの関係を図っていきたいと考えています。
羽田:おかげさまでGo Insightは一部店舗で常設での設置を進める等、データや調査事例の蓄積も進んできました。次回も是非、ご協力させてください。
森永乳業さまをはじめとした、大手食品・飲料メーカーさまのGo Insightを活用した事例はこちら>>>
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[提供:コニカミノルタマーケティングサービス株式会社]
著者情報

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