
企業・業界動向
売上アップにつながる顧客ロイヤルティ向上の流れとは?「九重味淋」が行った3つの施策
一度きりの購入ではない継続的な関係をお客さまと築くにはどうしたらいいのか、多くの食関連企業が頭を悩ませている課題です。顧客ロイヤルティの向上に繋げるためには、ユーザーに対してどのようなアプローチが効果的なのでしょうか。創業250年以上の「九重味淋」がメーカーズタウンを活用して行った3つの施策をもとに、そのポイントを探ります。
九重味淋とは
創業250年以上の歴史をもつ、古くからの製法を受け継ぐ数少ないみりん蔵。清らかな水と西三河平野で採れる米、麦、大豆などの豊富な作物により、みりんや味噌など発酵食品の名産地として知られてきた愛知県三河地方、碧南(へきなん)市の矢作川河口に位置する。厳選された原料で、手間暇かけてこだわりの製品を生み出している。
関連記事:創業250年以上「九重味淋」のみりん粕。昔から今、未来へ繋ぐ食材に
顧客ロイヤルティ向上に必要なユーザー体験とは?
顧客ロイヤルティ向上に必要なユーザー体験について、購買行動のマーケティングフレームなどを参考に考えてみます。まず商品を認知して、興味を持って商品のことを調べたり、他社のものと比較するなどして、実際に購入し、利用してみて満足することで、2回目の購入や身近な人への情報共有へとつながっていきます。さらに企業のモノづくりへの姿勢やこだわりに何回も触れることにより、企業や商品への共感・安心・愛着が高まり、顧客ロイヤルティが向上するという流れが想定できます。
【顧客ロイヤルティ向上の体験ステップ例】
①認知
②興味・比較
③購入
④利用
⑤満足
⑥商品や企業への共感
今回ご紹介する九重味淋は、企業マーケティングを支援するユーザー参加型のプラットフォーム「メーカーズタウン※」の機能を使って、顧客ロイヤルティ向上に向けた3つの施策を行いました。
まず商品サンプリングからの「レシピコンテスト」、その後に実施したのがサンプリングしたユーザーに向けての「オンラインみりん蔵見学」・「オンライン料理教室」です。
料理に関心の高いクックパッドユーザーにアプローチできるメーカーズタウンを使って、まずは「認知」を広げ、「興味」を持って商品を手にとってもらい「利用」してもらうためのサンプリングとレシピコンテストを行いました。
その後、商品だけでなく企業としての魅力を知ってもらうための「みりん蔵見学」や商品の満足度を高める「料理教室」をオンラインで行い、ユーザーのロイヤルティ向上を促進しました。
商品を手に取ってもらうところでは終わらず、その後もユーザーに対して継続的なアプローチをしていくことが、顧客ロイヤルティ向上のポイントです。特定の商品だけでなく、企業そのものを好きになってもらえば、この「企業の商品だから買う」という指名買いや、その他商品のトライアル購入にも繋がります。
以下では、それぞれの施策の具体的な内容やユーザーの反応について詳しくご紹介します。
※メーカーズタウンとは
食関連メーカーと料理への関心が高い月間約5,100万人※のクックパッドユーザーが、双方向のコミュニケーションを継続的に取りながらさまざまな課題を解消していく、企業マーケティングを支援するユーザー参加型のプラットフォーム(※2022年12月時点)
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施策①商品サンプリングからのレシピコンテスト
九重味淋のもろみ調味液「休日つけ置き、平日焼くだけ。」をクックパッドユーザーにサンプリングし、この商品を使ったアレンジレシピを募集してレシピコンテストを行いました。
この商品は、もろみのチカラで素材を柔らかく、旨みを引き出す全く新しい調味料。もろみ自体が味を主張しないのでさまざまな味付けに応用できるという商品特徴を活かし、バリエーション豊かなレシピをユーザーに投稿してもらいたいという狙いがありました。
狙い通り、自由な発想のアイデアレシピが数多く集まり、クックパッド上でユーザー同士が「つくれぽ(つくりましたレポート)」を送りあうなど、レシピを通した商品の魅力について、ユーザーからユーザーへの情報発信が生まれています。
サンプリングからのレシピコンテストは、【顧客ロイヤルティ向上の体験ステップ例】として必要な「認知」から「利用」までを一度に進めることができる施策といえます。メーカーズタウン上に、レシピを通じた商品の魅力が残り続けることで、継続的な商品使用を促すコンテンツが蓄積されていくというメリットもあります。
関連記事:ユーザーのアイデアから商品価値を再発見。レシピコンテストの共創マーケティング事例
メーカーズタウンを使ったレシピコンテストでは、レシピだけでなく、ユーザーのリアルな声を拾うことができるのも特徴です。企業ホームページをチェックして商品のことを調べてからレシピ制作に取り組んでいる様子がわかったり、商品への感想などがみられます。
商品の良さをユーザーがコメントしてくれることで、商品の魅力を伝える際の説得力が増しています。
施策②オンライン「みりん蔵ガイドツアー」
サンプリングでは商品のおいしさを実感することはできますが、それ以外の商品や企業の魅力までを伝えることはできません。そこで、サンプリングに参加したユーザー限定の「みりん蔵ガイドツアー」をオンラインで実施しました。
通常は、現地まで足を運ばないと参加できないリアルイベントですが、全国のユーザーが参加できるように、初めてオンラインで開催しました。オンラインだからこそ、通常のツアーでは入れないみりん蔵の内部や、仕込みの様子なども紹介することができるという利点もありました。
原料や製法のこだわりなど企業の魅力を知ってもらうことで「商品が必要だから買う」のではなく、「こう作られている商品だから欲しい」「この企業の商品だから欲しい」といった値段や味以外の、その商品を購入する動機づけをより強いものにすることができます。
サンプリングのあとにオンライン「みりん蔵ガイドツアー」に参加したユーザーからは、「素材へのこだわりや丁寧な製法、健康に良いことがわかった」という意見や、「応援したい企業だと思った」「これだけこだわって作っているなら、この価格は納得」といった意見など、顧客ロイヤルティ向上につながる反応が得られました。
施策③オンライン料理教室
オンライン「みりん蔵ガイドツアー」と同様に、サンプリングに参加したユーザーを対象に、オンラインでの料理教室も開催。クックパッドアンバサダーの発酵家族さんが講師となり、メーカーのおすすめ商品を使ったアレンジレシピを紹介しました。
このイベントでは、講師・ユーザー・メーカー担当者の3者でのやりとりなどもあり、商品の新しい調理法が知れるだけでなく、企業をより身近に感じるなど、お互いの距離感が大きく縮まりました。
イベント後のアンケートでは参加者全員が「満足」と回答。料理教室で紹介した商品について興味が高まり「どこで売っているのか教えてほしい」といった意見が聞かれました。
みりん蔵ガイドツアーと料理教室への参加を経て、企業や商品に対してのポジティブな態度変容がみられる結果となりました。
九重味淋の3つの施策をみると、顧客ロイヤルティの向上を通じて売上をあげていくためには、ただ商品を知ってもらい、使ってもらうだけではなく、企業理解や商品理解をより深めてもらうための「継続的なアプローチ」が重要だといえます。
今後、人口減少が進んでいくなかで、お客さま1人1人の顧客ロイヤルティを高めながら、お客さまに選ばれ続けることが、より一層大切になってきます。私達は、その効果的な手法を「メーカーズタウン」としてご提供しております。
メーカーズタウンは、
食関連メーカーと料理への関心が高い月間約5,100万人のクックパッドユーザーが、双方向のコミュニケーションを継続的に取りながら、さまざまな課題を解消していく、「企業マーケティングを支援するユーザー参加型のプラットフォーム」です。
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- メーカーズタウン
- 食関連メーカーと料理への関心が高い月間5,290万人※のクックパッドユーザーが、双方向のコミュニケーションを継続的に取りながらさまざまな課題を解消していく、企業マーケティングを支援するユーザー参加型のプラットフォームです。(※2022年12月時点)
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