
組織戦略・ブランド戦略
「串カツ田中」を子連れで利用しても“罪悪感”がない理由 居酒屋チェーンなのになぜ?
串カツ田中は子ども連れに優しい。さまざまな子ども向けサービスを提供しているからだ。“罪悪感”なく利用できる理由とは?
※この記事は ITmediaビジネスオンライン([昆清徳]/2023年5月5日掲載)からの転載記事です。
妻と私はともに都内で会社員として働いています。子どもは2人いて、上の子は小学校(低学年)、下の子は保育園にそれぞれ通っており、家事・育児・仕事に忙しい日々を送っています。
子ども向けサービスが充実
子どもがいると外食できるお店の種類は限られます。サイゼリヤ、ガストといったファミリーレストランに行く機会が最も多いのですが、たまには居酒屋でお酒を楽しみたくなります。
しかし、居酒屋は基本的に大人が行く場所であり、小さい子どもを連れていくのは難しいです。また、疲れている妻に子どもの世話を任せて、自分だけ楽しむというのも避けたいです。
そんな時、家族で気軽に利用できるのが串カツ田中です。その理由について説明していきます。
なお、本コラムは2023年4月下旬時点の情報に基づいています。また、サービスが一部対象外の店舗もあります。最新情報については、事前に公式Webサイトなどで確認をお願いします。
子ども向けサービスが充実
串カツ田中は、子ども向けサービスを充実させています。
まず、「ソフトアイスチャレンジ」が挙げられます。これは、小学生以下の子どもに無料でソフトアイスを提供するサービスです。私たちがこれまで利用した都内の複数店舗では、店内にあるソフトアイスマシンで実際につくる様子を子どもたちに見せてくれました。間近で見学できる体験は、エンタメ性にあふれています。
小学生以下には無料でソフトアイスを提供(出所:串カツ田中公式Webサイト、以下同)
また、通常だと480円する「手作りたこ焼きセット」も、小学生以下の子ども連れの場合だと無料になります。一緒にたこ焼きを作る体験ができるのは子どもだけでなく親にとってもありがたいものです。
たこ焼き機を家族用に買ったけど、そのうちどんどん使わなくなったという経験がある人は多いと思います。特に都市部ではそれほど家が広くないというケースもあるので、なるべく荷物は減らしたいところです。「たこ焼き体験をしたかったら串カツ田中に行けばいい。わが家にたこ焼き機は不要」と割り切ることも可能です。
手作りたこ焼きセットが無料
「ポテトサラダ」(550円)も子どもに人気です。すり鉢とすりこぎを使って、自分でジャガイモや煮卵をすりつぶします。日々の生活で忙しいとすり鉢を使った料理をするのも難しくなります。普段子どもが目にする機会がないような調理器具の使い方を、実地で教えることができます。
子どもと一緒にポテトサラダをつくる
「こども本気じゃんけん」というサービスもあります。19歳以下で、ソフトドリンクを注文する際に店員と1回勝負のじゃんけんをするというものです。もし、子どもが買ったら1杯無料になります。あいこだと半額、負けても定価です。子どもたちを飽きさせないために、ついついスマホやタブレットを与えてしまうことがあります。しかし、串カツ田中では店員と楽しく遊べるので、動画を見る時間を減らせます。これは、大きなメリットだと感じています。
店員とじゃんけん
大人向けサービスでも楽しめる
大人向けサービスを子どもと一緒に楽しむこともできます。
串カツ田中には「チンチロリンドリンク」があります。例えば、ハイボールを注文すると、店員がサイコロを持ってきてくれます。サイコロを振って、出た目がゾロ目だと「無料」、偶数だと「半額」、奇数だと「メガジョッキ」変更となります。
私たちがチンチロリンをするときには、子どもたちにサイコロを振ってもらっています。なぜかというと、幅広い経験を積ませたいからです。スマホやゲーム機を使う機会が増えているので、すごろくをはじめとしたサイコロを使う遊びが減っています。学校の授業で確率の概念を学んだり、教科書ですごろく遊びが登場したりした場合、サイコロの存在を知らないと不便なこともあるとの考えからです。
子どもにサイコロを振ってもらうと喜ぶ
子どもを積極的に呼び込む姿勢
串カツ田中は全席禁煙化、フロア分煙化をしています。ファミリー層を増やす目的で、18年6月にほぼ全店で全席禁煙化に踏み切ったという経緯があります。
禁煙、分煙を推進
こうした背景があってか、私たちがよく利用する都内の店舗では夜でもファミリー層をよく見かけます。また、串カツ田中は公式Webサイトで子ども向けサービスを強くアピールしていることもあり、子どもを連れていても“罪悪感”がありません。
公式Webサイトで子ども歓迎の姿勢を示す
串カツ田中は、もちろん串カツがメインではありますが、サイドメニューも充実しています。私たち家族の場合、子どもたちには「田中のかすうどん」「葱まみれチー平焼き」「マカロニサラダ」「ポテトフライ」「鶏もものから揚げ」などが人気です。
キッズメニューとしては「タコウインナー」「ポテトもちチーズ」「おこさまうどん」などもあります。子ども用のスプーン、フォーク、取り皿も用意しているので、お願いしたら持ってきてくれます。
キッズメニューも充実
以上が、私たち家族が安心して子どもと一緒に串カツ田中を利用できる理由です。忙しい家庭のお店選びの参考にしていただければと思います。
こどもが好みそうなサイドメニューも充実
から揚げやポテトフライを大人とシェア
元記事はこちら
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著者情報

- ITmedia ビジネスオンライン
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