
日配
食ビジネスで活用したい「Webセミナー」入門編
対面での社内コミュニケーションや商談、店舗営業が制限されている中で、Webセミナーの開催を検討する機会も多いのではないでしょうか?この数ヶ月間でWebセミナーに関する情報もたくさん出てきましたが、何を参考にすべきか悩むことも多いと思います。
そこで、クックパッドのBtoB施策を一手に担う「ひがしくん」が食品業界を想定したWebセミナー開催のノウハウをお伝えします。今回は入門編です。
今後ビジネスシーンはどう変化する?
コロナウイルス(COVID−19)感染拡大防止のため、生活者の社会行動が著しく変化し、食品や飲料を始めとするメーカーの皆さんはいろいろな対応に追われていることと思います。
このような変化は、ビジネスの場でも活発に起きています。テレワークやWeb会議の推進だけではなく、イベント自粛で展示会の開催等が中止となってしまったために、従来の顧客とのリアルな接点の場や、商談のスタイルにも変化が求められています。今後「Webセミナー」や「Web展示会」などの仕組みは有効な手段のひとつになるかもしれません。
今回は「Webセミナー」について、主に食品・卸売・流通を想定して、開催メリットや活用できること、ツール選びの考え方などをまとめました。
最近よく耳にする、ウェビナーとは?
4月に実施したクックパッドWebセミナーの様子
ウェビナーとは、インターネット上で実施するセミナーや講演会、講義、研修のことを意味します。自粛期間中に、「Zoom」「Skype」「google meet」などで商談や社内会議をおこなった方も多いと思いますが、それらと同様のWeb会議ツールを活用して「講演者側」と「視聴者側」に分かれて実施するものです。
【利用シーン】
社内向け勉強会、販売パートナー向け説明会、新商品説明会、展示会の代替
【メリット】
・参加しやすく、遠方の方でも可能
ネット環境さえあれば、指定URLへのアクセスするだけで容易に視聴できます。例えば、全国各地の営業所に向けた社内研修や勉強会などにも活用できます。
また社外的な視点では、会場へ出向く従来のリアルセミナーに比べて、他部署のメンバーとの参加も促しやすく、新たな窓口開拓ができるというメリットもあります。
・コメント機能などで、質問にも対応可能
対面でのイベントや展示会では、十分なコミュニケーションが取れずに終わることもありますが、Webセミナーであれば、視聴者はチャットでコメントすることができるので、講演者へタイムリーに質問を投げかけ、追加や補足の情報を引き出すことができます。
コメントが他の視聴者に閲覧されない設定にもできるので、質疑応答の活発化もみられます。工夫次第では従来のセミナーやイベントよりも、双方向でのアクティブなコミュニケーションを生むこともできます。
・顧客の反応が可視化できる
多くのWeb会議ツールでは、各視聴者の視聴時間やコメント数といったアクション履歴をレポート化することができます。そこから顧客の興味度合いをはかり、活動の優先度を検討することも可能です。
・事後アンケートもスムーズ
視聴者の反応を見る手段として、アンケートの利用も有効です。Webセミナーではオンラインの画面上でおこなうことができるので、回収率も高く集計も容易にできます。
【懸念点とポイント】
・試食・試飲が出来ない
当然ながら「試食」や「試飲」はできませんが、実施後のアンケートで希望を募って資料とともに後日発送する形式をとれば、ネクストアクションに繋げることも可能です。
・うっかり忘れの予防が大事
参加や視聴のハードルが低い一方、視聴し忘れも多発しやすいという側面があります。視聴予約者へのリマインドは、当日の開催直前まで細かく何度もおこなう必要があります。
ウェビナーツールのおすすめ
Webセミナーを開催したいと悩んでいる方や、情報が多すぎて運用ツールに迷われている方も多いと思いますので、ツール選定のポイントをあわせてご紹介します。
まず、タイトルや企画内容を決めた後、セミナー実施には大きく3つのステップがあります。それぞれのステップで準備を整えることが必要です。
[A]集客管理/事務局対応
[B]配信ツールの運用
[C]実配信運営
なんだか難しそうな気がしてしまうかもしれませんが、「視聴する人に案内をして、カメラの前で講義している動画を配信し、それを視聴者に見せる」をどのようにやるか、ということです。
例えば、普段社内で「Zoom」を利用していて、なおかつ「資料の投影+講演者の説明音声が流れている」といったシンプルな内容で配信したい場合は、月額数千円程度で使える「Zoomウェビナー」を使うと、いつもの社内Web会議をするような感覚で実施することが出来ます。
「Zoomウェビナー」には、集客フォームや登録者管理の機能もあるので、前述の3ステップをすべて自社でおこなうことが可能であり、開催に関するコストも最小限に抑えることができます。
もし、設定や配信に不安がある、上記以外の見せ方がしたいなどの場合には、専用配信ツールを提供している企業の運営支援サポートを検討するのもよいでしょう。
その場合は、やりたいことに対しての実施予算や社内のリソース、「不足している・サポートしてほしい部分」を抽出し、それに合ったツールを選ぶことが重要です。
下記にツールの一例を簡単にまとめてみました。それぞれ料金体系やサービスの強みが異なるので「どこまでサポートしてほしいか」をポイントに検討するとよいでしょう。
いかがでしたでしょうか?
今回はWebセミナーの特徴やメリット、ツール選びの考え方を紹介させていただきました。次回は「実践編」として、運営時に実務者が気をつけるべきポイントをご紹介していきます。
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著者情報

- ヒガシナオキ
- BtoB向けWebメディアを運営する会社に新卒で入社し、大手IT企業のメディアを使ったマーケティング支援に携わる。
2019年、クックパッドに法人向けサービスの営業として入社し、社内の営業管理やマーケ施策を並行して推進する中で「FoodClip」の立ち上げに関わり、2020年よりマーケティング専任に。
FoodClipでの担当領域はマーケティング・フードテック周辺。
休日は劇団をやっています。
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