コロナ禍で食品業界の生産体制やプロモーション計画はどうなった?

コロナ禍で食品業界の生産体制やプロモーション計画はどうなった?

新型コロナウイルス(COVID-19)による全国一斉休校や外出自粛で、大きな影響を受けた食品業界。食品・飲料メーカーの広告・販促・マーケティング担当者を主な対象として実施した、現在の生産供給体制や売上・プロモーションの状況に関するアンケート結果をまとめました。

コロナ禍による食品業界への影響は?

新型コロナウイルス(COVID-19)による生活様式や購買行動の変化とともに、食品業界も大きな影響を受けました。

全国一斉休校や外出自粛の影響によって、業務用商品を中心とした売上が減少する一方で、内食需要が急激に高まり、欠品対応や生産体制の整備に追われる商品もみられました。

また、店頭での試食販売の実施が困難になったことで、販促計画の練り直しや商品戦略自体の見直しを余儀なくされた担当者の方も多かったのではないかと思います。

食品業界の現状は?

全国緊急事態宣言が解除され、「新しい生活様式」や「ウィズコロナ」などのキーワードが目立つようになった今、食品業界はどのような状況にあるのでしょうか?

クックパッドが、主に食品・飲料メーカーの広告・販促・マーケティング担当者向けに6月5日に開催したWebセミナーにおいて、参加者アンケートを実施し「勤務形態」「生産体制や売上状況」「プロモーションの状況」など現状について聞きました。

※アンケート回答:160名

勤務形態は対応が分かれる結果に

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アンケートの実施が緊急事態宣言解除直後だったこともあり、勤務形態については各社で回答が分かれる結果となりました。

出勤して業務をおこなっている方々は全体の35%、特別な理由がある場合を除き、基本的にはテレワークをおこなっていると回答した企業が65%と多い結果になりました。

同じ企業内であっても職種によっては、テレワークでの勤務が難しい方もいるでしょうし、この辺りは各部門ごとの対応などもおこなわれているようでした。

生産体制は供給安定の兆し

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生産体制や売上状況についての質問では、急激な需要の拡大によって「供給が追いつかない状態にあった」あるいは「供給が追いつかない状況が続いている」との回答が全体の半数を超えました。しかしながら、その中で約7割が現在は供給が安定してきていると答えました。

3月末頃から小売店での供給状況に大きな影響が出ていましたが、各企業において対策が進んできていることがうかがえます。

対して「売上が減少してしまった」との回答もありました。業務用としての売上シェアが大きかった商品を中心に、厳しい状況が続いていることが予想されます。

プロモーションや販売促進施策は
「年内の計画を再検討」が大多数

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年内のプロモーションや販促計画の遂行状況は「予算を削減した」という回答も17%ありましたが、「年内の計画を再度練り直している」という回答が最も多い結果でした。

商品の直接訴求となる試食販売ができなくなったことや、外出自粛による交通機関の利用低下によって生活者の情報接点に変化が生じてしまい、多くの企業が今後の状況を見極めながら、内容の組み直しや手法の変更などを検討しているようです。

生活者と密接な関係にある食品業界は、今後も変化していく状況を捉え、さまざまなニーズに対応していく必要がありそうです。

そうしたヒントとなるよう、FoodClipでは今後も最新のトレンド情報や食卓の変化をお届けしていきます。知りたい情報や取り上げて欲しい記事などがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

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著者情報

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ヒガシナオキ
BtoB向けWebメディアを運営する会社に新卒で入社し、大手IT企業のメディアを使ったマーケティング支援に携わる。

2019年、クックパッドに法人向けサービスの営業として入社し、社内の営業管理やマーケ施策を並行して推進する中で「FoodClip」の立ち上げに関わり、2020年よりマーケティング専任に。
FoodClipでの担当領域はマーケティング・フードテック周辺。
休日は劇団をやっています。
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