座談会でみえる現役共働きママたちのリアルな日常

ジェイアール東日本企画(jeki)の「イマドキファミリー研究プロジェクト」への取材記事第2回目は、定量データでは埋もれてしまう「共働きママのリアル」にフォーカス。忙しいママたちのインサイトを深堀りしていきます。

前回の取材記事はこちら:https://foodclip.cookpad.com/2322/

共働きママたちはどんな毎日を過ごしてるの?

前回は「イマドキファミリー研究プロジェクト」の調査結果である、食事の支度意識による5つのママ・クラスターについて解説していただきました。今回は、実際に現役の共働きママでもあるプロジェクトメンバーに「共働きママのリアルな日常」について取材しました。

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Q. 買い物や献立決め、夕食作りどうしてる?

Yさん:自己評価は「⑤現実的なメリハリ型ママ」

「⑤現実的なメリハリ型ママとは‥
共働きママの構成比がやや高く、世帯年収は概ね平均値。時間的な余裕がないせいか、平日の夕食負担感が非常に高いクラスターです。そのため簡便なものにも寛容ですが、素材の産地や添加物など、食材にはこだわりを見せる傾向もあります。

●特に献立やメニューを決めずに、週末に肉・魚・根菜類などをまとめ買いしてます。
葉物野菜も週末に一緒に買いますが、日持ちしないので、平日にも買い足します。
家についたらすぐ料理し始められるように、メニューや献立は、仕事帰りの電車の中でスマホでネット検索したりしながら考えます。
でも仕事で疲れて面倒くさい時はお惣菜を買って帰る日もあります。

Rさん:自己評価は「①栄養バランス重視の手作り志向ママ」と「⑤現実的なメリハリ型ママ」の混合型

「①栄養バランス重視の手作り志向ママとは‥
時間的・経済的余裕があり、手間がかかっても栄養バランスのとれた食事作りを意識しています。お助け食品(冷凍食品やレトルト食品など)の利用率が低く、利用意向も低め。自身も幼少期から冷凍食品やレトルト食品の利用が低かったママたちです。

●私は料理を作ることよりも、メニューや献立を考えるのが苦痛で大きなストレスを感じています。なので、子どもが生まれてからは、夕食を朝出勤前のタイミングで作ってしまうスタイルにしました。
●朝食作りと同時並行で作ることもあれば、自分だけ先に簡単な朝食を済ませ、家族に食べてもらっている間に夕食の支度をしていることもあります。
●買い物は、毎日仕事帰りに最寄り駅と自宅までの導線上にあるスーパーを利用していますが、翌日の夕食分の材料を買って帰るというサイクルです。
●週の前半は「ハンバーグ」とか「肉じゃが」とか、名前のついたメニューを作る元気がありますが、週の後半になると「名もなき料理」になりがちです。
●基本は子どもが好きなもの、子どもが食べてくれるもの、を考えて調理しています。
●辛い中華とかエスニックとか、大人が食べたいものはなかなか作れないので、仕事中のランチで食べるようにしてます。
●金曜日は、疲れて外食することが多いです。
●自分の中では、あまり無理せず、週に3日間頑張ればいいと決めています。


Eさん:自己評価は「②枠に捉われない料理ポジティブママ」

「②枠に捉われない料理ポジティブママとは‥
共働きママの割合が高く、料理が得意という意識が最も高いクラスターです。ただし、手作り志向へのこだわりは低く、お助け食品や総菜なども積極的に取り入れているのが特徴。従来型の「食事の支度はこうあるべき」というハードルが低く、ポジティブに料理を楽しめているママたちです。

●3人の育ち盛りの子どもがいるので、買い物は週末のまとめ買いとスーパーの定期宅配を併用しています。
●買ったのに定期宅配でも届いちゃった‥という重複があるといけないので、定期宅配では注文品をほぼ決めていて、重たい飲料や加工肉、葉物野菜を購入しています。
●スーパーやコンビニのミールキットも隔週くらいで利用してます。
●ミールキットが届く日は、その日の夕食ですぐに調理して食べてます。
●月・火曜日は、週末に作り置きした惣菜を駆使して乗り切ります。
●水・木曜日は、朝の出勤前に冷蔵庫に残っているものや使い切りたいものを確認して、帰宅途中に、その食材を使ったメニューを「食材×◯◯」などで検索して決めます。
●金曜日は、お惣菜を買って帰ることも多いです。


なお、「イマドキファミリー研究プロジェクト」でおこなった調査結果についても、皆さん次のように説明してくださいました。

Yさん:夕食の調理と配膳にかける時間の平均時間は、専業主婦ママで40.1分、共働きママで32.6分と、共働きママの方が7分程短いということがわかっています。また両者共に「30~45分程度」がボリュームゾーンで、その割合には大きな差はみられませんが、「20分程度以下」では、共働きママが15pt以上高く、「1時間程度以上」は共働きママが15pt以上低いという結果が出ているんです(グラフA)。

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参照:ジェイアール東日本企画 オウンドメディア「恵比寿発、」
https://ebisu-hatsu.com/2769/


Rさん:ママたちが夕食のために定期的におこなっているものについて見てみると(グラフB)、「おかずの作り置き」「下ごしらえや下味をつけた食材を冷凍保存」「食材を切って保存」などの工夫を定期的におこなっている割合は、共働きママの方が専業主婦ママに比べて多いことがわかっています。夕方に帰宅することが多くなる共働きママたちは、少しでも夕食の支度時間や負担を減らすよう工夫しているようですね。

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参照:ジェイアール東日本企画 オウンドメディア「恵比寿発、」
https://ebisu-hatsu.com/2769/


Eさん:メニューや献立を予め「前日の夜までに決めておく」割合も、共働きママの方が高いことがわかっています。また、メニューや献立決めの情報源として「インターネットレシピサイト」を活用している割合は、ママ全体でも高いのですが共働きママでは特に高く、効率よく情報収集していることがうかがえます。


プロジェクトメンバーの方々のリアルな日常やご説明いただいた定量調査データから、仕事に家事・育児と忙しい共働きママたちが、週末の食材まとめ買いや事前の作り置き、通勤時間中のメニュー決めなど、それぞれいろいろな工夫をしながら毎日をやりくりしている様子がみえてきました。

また今回、体力気力ともに共働きママたちの疲れがピークに達するウィークデイ後半には、便利なお助け食品や、スーパーの惣菜売り場、子どもと一緒に利用しやすいファミリーレストランなどの需要が顕著に高まることもあらためてわかりました。

Q. 夫の買い物や料理への参加は?

Yさん:夫は料理があまり得意ではないので料理への参加はないのですが、週末の買い物はいつも一緒に行きます。

Eさん:買い物も料理も半々くらいの割合でしてくれます。朝食はいつも夫の担当ですし、夕食も帰りが早ければ作ってくれることもあります。ただ、余り食材とかの冷蔵庫事情はまったく考えず、自分が食べたいものを作るので、たまに困ることもありますが。

Rさん:平日の買い忘れや重たくて持ちきれないものを夫にメールして買って帰ってきてもらうことは、よくあります。


今回のインタビューからも、買い物や料理などに対して夫が協力的に参加している姿勢がみられましたが、「イマドキファミリー研究プロジェクト」の調査データでも、共働きパパの家事実施率は、妻が専業主婦のパパの実施率に比べ総じて高いという結果が出ているそうです。

Q. 自分自身のリラックスタイムは何してる?

Yさん:自分だけのおつまみをちょっとだけ作って、子どもが寝たあとに好きなワインを飲みます。

Eさん:子どもには食べさせない、自分のために買っておいた大人用おつまみと一緒に、お酒を飲みながらお気に入りのドラマをゆっくり観たりしてます。

Rさん:自分だけの時間ではないですが、家族との旅行も息抜きの一つです。
「イマドキファミリー研究プロジェクト」の調査データでは、自分自身の心満たされる消費(充足消費)について、専業主婦ママに比べ共働きのママの方が実施している割合が大きいという結果が出ていますが、その内容としては「自分自身だけの消費」と「家族と楽しむための消費」の割合はほぼ同じで、家族と一緒に楽しむ時間もママにとっての楽しみのひとつになっているようです。
 

▶イマドキファミリー研究プロジェクト:https://www.jeki.co.jp/field/imafami/index.html

次回は‥

今回のインタビューによって共働きママたちの日常が少し垣間見れたところで、次回は、共働きママたちへ商品やサービスを訴求する際に気をつけるべきポイントや、重要となるコミュニケーション設計について、プロジェクトメンバーの皆さんと一緒に考えていきたいと思います。



text support : Emiko Tanaka





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