食べるべき食材が分かる!夏バテを回避する薬膳ポイント

食べるべき食材が分かる!夏バテを回避する薬膳ポイント

身体には良さそうだけど、なんだか難しそうなイメージの強い薬膳。実は、基本的な考え方に沿って身近にある食材を取り入れながら、食事のバランスを整えるだけでもいいんです。忙しいビジネスマンにこそ知ってほしい薬膳のポイントを解りやすくご紹介。
今回は夏バテを回避するための薬膳アドバイスです! 

賢く食べて、夏本番に備えよう

ようやく梅雨が明け、いよいよ太陽の季節がやってきました!今年はお出かけが難しい夏になりそうですが、せっかくなら暑さに負けず季節を楽しみたいですよね。また、この時期は室外と室内の気温差で身体に大きな負担がかかる季節でもあります。なんだか熱っぽい、食欲がわかない、寝付けない、休みの日もぐったり…
早くも夏バテ気味という方もいらっしゃるのでは? そんなあなたに、ぜひ試していただきたいのが薬膳です。普段の食事や間食にひと工夫して、過酷な季節を乗り切りましょう。

お悩み別、夏バテのおすすめ対策

3586_image01.jpg
夏バテと言っても、人によってお悩みはさまざま。薬膳ではご自身の身体の状態に合った食材を選ぶことがポイントとなりますので、まずはその不調がどこから来ているのかをチェックしてみましょう。

◾暑さで弱って夏バテ

・熱っぽい、のぼせた感じがする
・肌が乾燥する
・めまい、立ちくらみがする
・ささいなことでイライラする

こんな症状が気になる方は、体内に余分な熱がこもっている状態。夏は陽の気がどんどん上がる季節と考えられています。身体を動かして汗をかき、エネルギーを発散できればよいのですが、エアコンの効いた室内で過ごす時間が多いとなかなか汗が出ませんよね。エネルギーが発散されず余分な熱が体内に溜まったままになると、ほてりやイライラとなって現れます。一方で外回りなど外出の機会が多く、太陽に長時間あたる方もご注意を。こちらは、熱を冷まそうとたくさん汗を出した結果、体内のうるおいが足りなくなっている状態です。そうすると、室内に入っても熱っぽいままだったり、肌が乾燥したりといった症状が現れます。

さて、このように熱が悪さをするパターンに必要な対策は「熱を冷ますこと」「うるおいを体内に留めること」なんです。そんな時にぴったりな食材は「トマト」「ゴーヤ」「ミョウガ」「キュウリ」などの夏野菜。ほどよく体内を冷却し、発汗で失ったうるおいを補ってくれます。メイン食材は「タコ」や「豚肉」をどうぞ。昔ながらの夏の定番「麦茶」を飲むのもおすすめです。


◾胃腸が弱って夏バテ

・食欲がわかない
・唇がかさつく
・無性に甘いものが食べたい
・いつもだるい

こんな症状が気になる方は、湿度によって「脾(ひ)」がダメージを受けている状態。しっかりと食べる元気はないけれど、アイスやゼリーなど口当たりがよくて甘いもの、ビールやジュースなど冷たくて糖分が多いものでカロリーを摂っている方、心当たりはありませんか?

「脾」は体内の水分代謝や消化吸収を司り、梅雨時にはたらきが活発になります。しかし湿気に弱いため、ジメジメした天気が続くとオーバーヒートしてしまうことも。そんな、梅雨で弱っている「脾」に追い打ちをかけているのがこのタイプの不調と考えられます。消化機能を司る「脾」が弱ると、どんなに栄養があるものを食べても吸収できずに流れていくばかりで、活動するためのエネルギーが生み出せなくなってしまいます。そして、食欲がなくなると栄養を摂ることができずに身体がますます弱り、夏の期間中なんだかだるい日ばかり、と夏バテまっしぐら。そんな方におすすめなのは「緑豆もやし」「とうもろこし」など余分な水分を排出し、「脾」を助けてくれる食材です。また「長芋」や「大豆」は「脾」をパワーアップさせます。どちらも、しっかりと火を通してホクホクした状態で召し上がってください。

◾「心」が弱って夏バテ

・少し動くと動悸がする
・なかなか寝付けない
・意味もなく焦る
・忘れっぽい

こんな症状が気になる方は、夏に頑張る「心(しん)」が暑さでダメージを受けている状態。一見すると関連のない症状ですが、どれも「心」が関わると考えられます。

「心」は暑さに弱い臓器なので、この季節は特にケアしてあげたいところ。では、「心」はどんなはたらきをしているのでしょうか。1つめは、血脈や血液の循環機能など「血」を押し出し、全身に巡らせること。このはたらきが弱くなると、動悸や息切れが目立つようになります。2つめは、思考や意識、感情などの精神活動や脳のはたらきをコントロールすること。「血」が行き渡らずこれらのはたらきが低下すると不安感や不眠、うっかり忘れ、などの症状につながります。

そんな方におすすめなのは、「心」をパワーアップさせる「ハツ」。薬膳では自分の身体の弱っている箇所と同じものを食べると、そのはたらきを補うという考え方があります。内臓系はちょっと…という方は「牡蠣」や「レンコン」をどうぞ。「小麦」も「心」を落ち着けてくれますよ。

夏に食べたい食材たち

3586_image02.jpg
身体の熱を冷ます食材、消化機能を守る食材、そして夏に頑張る「心」のはたらきを助けてくれる食材をご紹介します。今日何食べようかな?そんな時にご活用ください。

【野菜編】
熱:トマト、ゴーヤ、キュウリ、ミョウガ、レタス、蕎麦
消化機能:米、長芋、カボチャ、大豆、山椒、花椒
心:レンコン、ユリ根、小麦

【肉・魚介類編】
熱:豚肉、タコ
消化機能:鶏肉
心:ハツ、卵

【果物編】
熱:パイナップル、マンゴー、バナナ
消化機能:柑橘類
心:ココナツ

【ドリンク編】
熱:緑茶、麦茶
消化機能:ジャスミン茶
心:牛乳

薬膳で夏バテ知らずに!

体質やお悩みに合った食材を選ぶことが薬膳の基本ですが、夏は特に食べ方にもご注意を。まずは、とにかく「よく噛むこと」を意識してくださいね。梅雨からフル回転している「脾」をいたわり、消化機能からの夏バテ予防につながります。次に、「なるべく温かいものを食べること」も大切です。体温より冷たいものを摂り続けると、体内が冷えすぎてしまいます。そうすると、身体は内臓を元の温度に戻そうと本来使わなくてもいい体力を消耗してしまうことに。

室内ではホットドリンクを選んだり、食事にお味噌汁を添えるなど、体温を下げ過ぎない工夫で夏を乗り切る体力を温存しましょう。どうしても冷たいものが食べたい場合は、その後に白湯を飲むなど体内の温度調整を意識してみてください。

ギラギラ照りつける太陽、まとわりつく湿気、エアコンの冷たい風など、夏は身体にとってなかなか過酷な季節。体力を消耗するシーズンだからこそ、ちょっとした工夫で食べる薬膳を取り入れてみてはいかがでしょうか。薬膳パワーで、あなたの毎日が少しでも快適になりますように。





著者プロフィール

著者アイコン
Biz薬膳アドバイザー 安藤穂奈実
「食で人生を切り開く」をモットーに、Biz薬膳アドバイザーとして活動中。
ビジネスマンに向けて仕事で成果を出すための簡単に取り入れられる薬膳を伝える他、マンツーマンの食生活サポートも。