躍進するフードトラック!最新スタイルを詳しく紹介

躍進するフードトラック!最新スタイルを詳しく紹介

近年、活躍の場を広げていた「フードトラック」が、コロナ禍でさらに注目を集めています。中食需要の高まりにともなって、ゴーストレストランなど新しい飲食のカタチが誕生する中、フードトラック市場もスペースシェアリングサービスの登場や、人気飲食店の新規参入とトピックスが盛りだくさんです。

フードトラックが進化している?

「フードトラック」は調理が可能な設備が整った移動販売車のことで、キッチンカーやケータリングカーとも呼ばれています。ひと昔前までは屋台の延長線上というイメージがあったフードトラックですが、近年は生活者の中食需要の高まりにともなって、新規参入が増え、業態も多様化しています。

生活者と事業者の双方に必要とされる
フードトラック

5282_image01.jpg

ここ数年のフードトラックというと、オフィスビルの中庭など広場に出店しているイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。オフィスで働くビジネスパーソンにとって、同じ場所でありながら、日によって店が変わるフードトラックは、マンネリ化したランチに変化を与えてくれる存在。ランチタイムの新たな選択肢としても定着してきています。

また、オフィスのランチ需要が減少しているコロナ禍以降は、住宅街に進出するフードトラックも増えています。店内での飲食が難しい人や、在宅ワーカーのランチとして重宝されています。

出来立てが持ち帰れるフードトラックは、店内で熱々のうちに食べる料理とコンビニスーパーなどで買うお弁当のちょうど中間。現在の生活者の需要にうまくマッチしていると言えそうです。

事業者にとっても、フードトラックは現在の潮流にあった業態といえるでしょう。大きな理由は、店舗を運営するための鍵となる初期費用や固定費を大幅に抑えられることです。実店舗をもつ場合にかかる初期費用として、フードトラックの場合は1台250万円前後で購入可能で、月々にかかる店舗の賃料が抑えられるだけでなく、フードトラックの特性上、コンパクトなオペレーションで営業できるので、人件費も最小限になります。

こうした点から、ここ数年で新しく飲食業界にチャレンジする事業者や、コロナ禍の影響で経営破綻した事業者の参入も多く、東京都内で営業許可を得たフードトラックは右肩上がりとなっています。

フードトラックに新展開を生み出すサービス

加えて、タイムロスにつながりやすい金銭授受の場面を助けるマルチ決済サービスの拡大や、スペース確保の問題を解消するスペースシェアリングサービスが登場しているのも、新規参入しやすくなっているポイントです。

特にここ数年で注目を集めているのは、空きスペースとフードトラックをマッチングするサービス「TLUNCH」です。株式会社Mellowが運営し、2020年現在、900店舗のフードトラック、315箇所のスペースと提携しています。同社は並行して、生活者向けアプリ「SHOP STOP」を開発し、フードトラックの位置情報とメニューを発信するほか、フードトラックのリース事業など、フードトラック事業者の背中を押すサービスなど幅広く手がけています。

競争が高まるフードトラックのトレンドとは

5282_image02.jpg

市場の成長とともに、提供するメニューも多様化しています。看板メニューに勝負がかかってくるフードトラックだけに、キャッチーで完成度の高い料理が続々と生まれています。多国籍料理やクラフトドリンクに加え、本格イタリアンやビーガン向けバーガーも登場。より本格志向で単価の高い料理を提供するフードトラックが増えています。

そんな中、実店舗をもつ飲食店がフードトラック事業に参入するケースも増加。人気店の肉料理専門店「肉山」や、銀座のイタリアン「コルポ デラ ストレーガ」は、店舗で出しているメニューをランチに落とし込んで提供しています。自社ブランドの広告塔としての役割も果たすため、店舗の新規客獲得にも繋がります。

新しい飲食事業のプロトタイプとしても参入できることから、既存飲食店が手がけるフードトラックはこれからも増加し、競争が激化していくことが予想されます。

スマートモビリティチャレンジとの関連性

フードトラックは飲食業界の発展のみならず、スマートモビリティチャレンジに関連する社会課題解決の一手としても重要視されています。先にご紹介した「TLUNCH」を運営する株式会社Mellowは、地方自治体と連携。フードトラックを活用し、災害や緊急時の被災者支援や事業者の業態多角化支援などでにも取り組んでいます。

新型コロナウイルスによる飲食業界の需要の変化とともに、生活者、事業者の双方から注目を集めるフードトラック。新しいライフスタイルを作り上げる市場となり、さらなる展開をみせることでしょう。



writing support:Akira Fukui





著者プロフィール

著者アイコン
FoodClip
「食マーケティングの解像度をあげる」をコンセプトに、市場の動向やトレンドを発信する専門メディア。月1-2回配信されるスロー・ニュースレターにぜひご登録ください。