簡単薬膳で寒い季節への備えを。風邪予防と症状別対策

簡単薬膳で寒い季節への備えを。風邪予防と症状別対策

身体には良さそうだけど、なんだか難しそうなイメージの強い薬膳。実は、基本的な考え方に沿って身近にある食材を取り入れながら、食事のバランスを整えるだけでもいいんです。忙しいビジネスマンにこそ知ってほしい薬膳のポイントを解りやすくご紹介。
今回は、風邪の予防と引き始めの対策アドバイスです!

前回記事はこちら:https://foodclip.cookpad.com/4938/

寒くなってきたら薬膳で備えを

秋も深まり、朝晩冷え込むようになってきましたね。空気も乾燥し、寒暖差で体調を崩しやすくなる時期です。今すぐできる薬膳で、季節の変わり目を元気に乗り切りましょう!すでにちょっと体調が…というあなたも大丈夫。自分の身体の声を聞いて、必要な食材を取り入れてくださいね。

風邪予防には気をチャージして、バリアを強化!

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薬膳を含む中医学では、「肺を潤して衛気を強化すること」が風邪の予防に効果的であると考えます。「衛気」というのは、簡単に言うとウイルスや細菌、花粉などの外敵を寄せ付けないためのバリア。皮膚や鼻、気管支などの粘膜と深いつながりがあり、この部分が弱ると外敵が体内に侵入してしまいます。

また、風邪の予防には「気」のチャージも意識したいポイント。元気、やる気、気を配る、などの言葉に代表されるように、「気」は私たちの生活に欠かせない要素です。

秋の薬膳に引き続き、「牛乳」「豆乳」「豆腐」「ゆりね」などの白い食材や、「いも類」「豆類」「きのこ類」を意識して、毎日の食事や間食に取り入れてくださいね。お肉を食べるなら、このシーズンはぜひ「豚肉」を。「肺」を潤す食材と「気」をチャージする食材を一緒に取り入れやすい「豆乳鍋」もおすすめです。たっぷり具材を入れたら、しっかり噛んで召し上がれ。消化器官に負担をかけないことも、ポイントです。

不調を感じたら早めに対策を

年末に向けて、何かと慌ただしくなってくる時期は食べられない、眠れない、気疲れする、うっかり薄着で過ごして寒気が…など、目の前のバタバタで自分のことが後回しになりがちでは?

寒さもあいまって免疫力が低下しやすい季節、気を付けていても風邪を引いてしまうこともありますよね。「もしかして…風邪?」と感じたら、薬膳で早めの対策を!薬膳では、身体に現れている症状によって積極的に食べたいもの、控えたいものが変わります。まずは自分の身体がどんな状態か見極めてから、レッツ薬膳!

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冷え風邪の場合

・ゾクゾク悪寒がする
・サラサラの鼻水や透明な痰が出る
・首や肩がこわばる
・熱はあるけれど汗をかいていない
・温かい飲み物を好む

とにかく寒い、重ね着してもゾクゾクするという方は「冷え風邪」。このタイプは、身体を温めて発汗を促すことで早期回復につながります。

まずは、寒くなってくるとよく登場する「ネギ」を取り入れてください。お鍋やお味噌汁、スープなど温かい汁物に入れれば、より身体がポカポカに。温め食材として定番になってきた「ショウガ」は、同じく身体を温める作用のある「紅茶」と合わせてティータイムにどうぞ。ティーバッグで淹れた「紅茶」に「ショウガ」パウダーをふりかけるだけでもオッケーです!「シナモン」を追加してチャイ風にしてもいいですね。

意外なところでは「青ジソ」もおすすめです。ご飯をくるっと巻いて食べたり、細切りにしてあれこれトッピングしちゃいましょう。さわやかな香りでストレス解消にも効果的。そして身体が温まってきたと感じたら、すぐにお布団へ!しっかり厚着して、汗をかいてくださいね。

冷え風邪さんに控えてほしい食材は、ズバリ「生もの」。お造りや生野菜のサラダは、身体をさらに冷やすため、症状が悪化してしまいます。同じ理由で、夜の「ビール」や「アイスクリーム」もご法度。お風呂上りなど身体が温まっているとおいしく感じますが、夜は昼間よりも身体が冷えやすい時間帯。ここで冷たい飲み物や食べ物を摂ると、キンキンに冷えてしまいます。冷え風邪さんはとにかく温めることが優先なので、お風呂上がりの冷たい「〇〇」は、しばらくお休みしましょう。

【冷え風邪におすすめの食材】
ネギ、ショウガ、青ジソ、シナモン、黒コショウ、葛、紅茶


熱風邪の場合

・熱が上がってぼーっとする
・のどが腫れて痛い
・黄色い鼻水や痰が出る
・汗をかいている

こんな症状が出ている方は「熱風邪」タイプ。冷え風邪さんとは逆に、身体をクールダウンさせることが回復につながります。

まずはサラダコーナーに目を向けてください。「トマト」「きゅうり」などの夏野菜や、「大根」の入ったメニューがおすすめです。特に「大根」はのどの痛みや咳にも効果を発揮します。加熱せず、大根おろしなど生のまま召し上がれ。同じく身体を冷やす「のり」をトッピングすると、風味もまして食べやすくなりますね。

のどが腫れて辛い方は、「はちみつ」にサイコロ状に切った「大根」を浸して、しばらく置いて出てきたエキスをそのまま飲んでください。すぐに痛みを抑えたい!という場合には、「菊花茶」がおすすめ。あまり馴染みのない食材ですが、健康食品コーナーや通販でも手に入ります。使い方は簡単、お湯にお花をポンッと入れるだけで、熱冷ましドリンクに早変わり!しばらく飲み続けて、痛みがひいたらストップしてくださいね。

ドリンクは「オレンジジュース」や「グレープフルーツジュース」をどうぞ。「ミントティー」も身体にこもった熱を冷ましてくれます。

そして、熱風邪さんにとっても睡眠は大切。心地いいと感じる服装で、しっかり眠ってくださいね。寝苦しい場合は、ゆるやかに熱を冷ます水枕を使って安眠しましょう。

熱風邪さんに控えてほしい食材は、冷え風邪さんにおすすめするような「身体を温める食材」です。冬によく登場する「ネギ」「ショウガ」、風邪対策の定番「葛根湯」も、身体を温める作用が強いため、熱風邪さんには逆効果なんです。そして、身体に炎症が起こっている状態なので、熱をもたせる「辛い物」も控えてくださいね。あっさりとした味付けを心掛けましょう。

【熱風邪におすすめの食材】
トマト、きゅうり、大根、緑豆もやし、オレンジジュース、グレープフルーツジュース、ミントティー、菊花茶

簡単薬膳で体調管理を

寝込んでいる場合じゃない!だけどしんどい!そんなときこそ、薬膳の力を取り入れてください。風邪の引き始めに対策ができれば、回復が早まり身体がぐっとラクになります。そして、普段でも忙しいのに、体調が思わしくないときはアレコレ考えるのも面倒ですよね。飲むだけ、食べるだけの薬膳はそんなあなたの味方です。スーパーで、コンビニで、あなたに寄り添ってくれる味方を探してみてくださいね。

 





著者プロフィール

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Biz薬膳アドバイザー 安藤穂奈実
「食で人生を切り開く」をモットーに、Biz薬膳アドバイザーとして活動中。
ビジネスマンに向けて仕事で成果を出すための簡単に取り入れられる薬膳を伝える他、マンツーマンの食生活サポートも。