
製菓・デザート・アイス
札幌発の大人のためのスイーツ、夜パフェ専門店が急増中
札幌を中心に広がっていった新しいブームの「シメパフェ」。札幌では定番になりつつある夜に食べるシメパフェが、全国的な広がりをみせており、東京にも夜パフェ専門店が続々と登場しています。
夜飲んだ後のパフェ、なぜ人気に?
北海道・札幌で発祥した「シメパフェ」のムーブメントが話題です。飲んだ後の締めにラーメンや炭水化物ではなく、甘いパフェをいただくというニューカルチャーは、東京にも上陸しており、夜パフェ専門店が続々とオープンしています。
スイーツ男子などの言葉も生まれ、今、スイーツを楽しむのは若い女子だけではなく、男女問わず全ての世代におよんでいます。午後のデザートというイメージが強かったパフェですが、1日の終わりに甘いものでほっとしたいと願う甘いもの好きたちの潜在意識を刺激したのが夜パフェ専門店の登場と言えるのではないでしょうか。
食事をしたレストランでデザートを頼むのもいいですが、店を変えてパフェ専門店を訪れることに特別感を得られるというのも人気の理由です。
札幌屈指の歓楽街すすきのから
シメパフェのブームが始まった
札幌屈指の歓楽街であるすすきのを中心に、飲んだ後のシメパフェが定番となり始めたのは2015年頃から。すすきのでジンギスカンやお寿司、ラーメン店の食べ歩きなどを楽しんだ後に、甘いものを食べたいという一定の顧客の心をがっちりと掴みました。もともと札幌にはシメパフェの文化があったようですが、2015年に札幌市内の飲食店7店舗が「札幌シメパフェ」を発足したことで、メディアがその珍しさに注目し、ブームが一気に加速。全国から注目が集まりました。
ブームの火付け役はどこ?
札幌の中でもシメパフェの爆発的ブームのきっかけとなったのは狸小路に店を構える「パフェ、珈琲、酒、佐藤」の登場です。その名の通り、手作りのパフェとネルドリップのコーヒー、パフェとのマリアージュを考えたお酒を楽しめる専門店です。
2016年にオープン以来、見た目にも美しいパフェは瞬く間に評判となり、行列ができるほどの人気店へ駆け上りました。2018年には姉妹店である「パフェ、珈琲、酒、佐々木」もオープンし、どちらも連日賑わいを見せています。
スイーツ専門店というよりも、パフェを楽しめるカフェバーのような大人の佇まいの同店は、お酒も楽しめることから男性一人訪れるお客さんも多いのが特徴です。
そして札幌発祥のシメパフェブームは、2017年頃から東京にも上陸しました。注目のお店をご紹介します。
札幌の夜パフェが
カルチャーの発信地・渋谷に上陸!
夜パフェ専門店として札幌と東京に6店舗構えるのが、株式会社GAKU。リゾット専門店としてレストランを立ち上げた後、2015年に札幌に「夜パフェ専門店パフェテリア パル」をオープンしました。2017年には渋谷に「夜パフェ専門店パフェテリア ベル」を開き、札幌のフードカルチャーを東京へ持ち込みました。
自慢のパフェは、北海道の食材をひいきにしながら、旬を大切にしたもの。旬のフルーツの美味しさを引き出すパーツは、全体のバランスを計算し、甘さや酸味の強弱、アイスやパフェのパーツなどもすべて手作りです。夜のみオープンする店だからこそ、後味がスッキリした大人の味わいを追求しています。
池袋や新宿にも姉妹店をオープン
「パフェテリア パル」の姉妹店として2019年に池袋にオープンしたのは「夜パフェ専門店 モモブクロ」。どちらの店舗もフルーツの入荷により、メニューはすべて期間限定で提供しており、訪れる度に新しい味わいに出合える楽しみもあります。
さらに2020年には「パフェテリア ベル」が新宿三丁目にも進出しており、この3店舗が東京の夜パフェブームを牽引しています。
老舗のパフェも再注目!
札幌発の夜パフェが注目されるようになり、老舗喫茶のレトロパフェにも再び脚光が当たり始めました。1964年創業の「珈琲西武」や、元祖ピザトーストの店としてもその名を知られる「珈琲館 紅鹿舎」などでも1日を通してパフェがいただけるので、夜パフェスポットとして密かに話題となっています。
おうち時間を贅沢に過ごす
夜パフェのお取り寄せ
お酒と合わせたい夜パフェのブランド「parfait×parfait」など、夜パフェ専門の通販ブランドも登場しています。日本酒ジュレや、クラフトジンジュレなどアルコールを加えたほろ酔いジュレをかけていただく甘さ控えめのパフェは、まさに大人のためのスイーツ。
味は2種類を用意。「ミルクストロベリー×GIN」は、甘酸っぱいイチゴとまろやかなミルクアイスの層にほんのりとレモン香るジンのジュレをかけていただきます。華やかな香りにさっぱりとした後口が人気です。
「東京ティラミス×SAKE」は、スペシャルティーコーヒーロースター「Single O(シングルオー)」のコーヒー豆を使ったティラミスの上に、東京で醸造された日本酒「豊島屋本店 金婚 十右衛門」のほろ酔いジュレをかけて。マスカルポーネと日本酒のマリアージュが楽しめます。
どちらも冷凍で届くので、日保ちを気にせずに好きな時にいただけるとあって、おうち時間の充実を約束してくれます。手土産としても喜ばれそうです。
リモート飲み会のお供にも
札幌発祥のシメパフェ文化は、東京の夜パフェ専門店の相次ぐ登場によって、都心でも根付き始めています。
お酒好きな人も、お酒が飲めない人もともに楽しめる大人のパフェは、リモート飲み会にも相応しい締めになるかもしれません。これからさらに注目を浴び、全国区となる可能性を感じます。
writing support:Yasue Chiba
著者情報

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