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食の偏愛コラム
[世界の台所探検]材料は2つだけ!キューバのプリン
HolicClipの連載[世界の台所探検]です。世界中の台所を訪れて現地の人と料理をする台所探検家・岡根谷実里さんのレポートから、世界各地の家庭料理を通じて、さまざまな食の文化と歴史、それぞれの暮らしを感じることができます。
材料たった2つで作れる海外スイーツ!
海外旅行に出かけられるようになるには、まだ少し時間がかかりそうですが、どうにかおうちで気分転換したい!という方も多いのではないでしょうか? そんなときは、世界の料理にチャレンジしてみるのがおすすめです。
でも、材料がたくさん必要だったり、手に入りづらかったりして作るのが大変そう...そんなイメージを持っていませんか? 今回ご紹介したいのは、そんなイメージを覆すような、スーパーで買えるたった2つの材料で作れる、やみつきスイーツです!
キューバには「フラン」と「プリン」がある
カリブ海に浮かぶ島キューバで教わったのは、「フラン(flan)」というデザートです。「フラン」は、現地語(スペイン語)で「プリン」という意味。ミルキーで濃厚なプリンです。
キューバでは、私たちの想像するカスタードプリンに近いのは「フラン」と呼ばれ、パンやレーズンが入った固めのものが「プリン(pudin)」と呼ばれます。「プリン」という言葉は、卵と牛乳の液にいろいろ入れて湯煎して固めたものを意味し、甘いだけでなく食事系のものも含まれるのだそうです。
砂糖と牛乳もいらない!?
材料はたったこれだけ。普通日本でプリンを作るときは、牛乳・卵・砂糖などを用意しますが、キューバのフランは練乳を使うのが特徴です。練乳には牛乳と砂糖が含まれるので、一つで二役果たします。
練乳を使うのは、キューバの物資供給が不安定で、冷蔵品である生乳が安定的に手に入りにくいから。そんな環境の中で生まれた知恵のレシピなのですが、少ない材料でいつでも作れるのはうれしいですね。
キューバーのプリン『フラン』
材料(2人分)
卵...1個
練乳チューブ...1本(約120g)
作り方
1. ボウルに卵を割り入れる。ざるで2回漉し、なめらかな卵液にする。
2. 練乳を加え、泡立て器で混ぜて均一にし、ココットに注ぐ。
3. 天板に2をのせ、深さ2cmのお湯を張り、150度のオーブン(予熱なし)で30〜40分焼く。フライパンに布巾を敷き、沸騰させない弱火で湯煎するでも可。
練乳のチューブをまるまる1本絞り出すと、「え、甘すぎないの?」とドキドキしますが、これが意外と甘すぎず、ベイクドチーズケーキのようなミルキーで濃厚スイーツになるのです。
冒頭の写真のように、カラメルソースをかけたい場合は、水と砂糖で作れます。クックパッドでお好きなレシピを探してみてください。
おうちにいながら世界旅行を楽しもう
今回ご紹介したキューバの「フラン」のように、世界各地の家庭で親しまれている料理の中には、日本でも手に入りやすい、馴染みの食材で作れるものもあります。
いつもの食材で、いつもと違う世界の料理をにチャレンジして、おうちにいながら世界旅行を楽しんでみてはいかがでしょう?
世界の暮らしをめぐる旅
読んで、作って、食べて、世界の暮らしをめぐる旅に出かけてみませんか?
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「世界の台所探検家」として世界各地の台所をめぐっている岡根谷実里さんが、現地の人と一緒に料理や食事をして体験した、リアルな暮らしと文化のストーリーをたくさんの写真と共に紹介。コラムでは、台所を飛び出して、市場や調理道具、その地域ならではの食習慣も味わえます。
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著者情報

- 岡根谷実里
- 台所探検家。世界各地の家庭の台所を訪れ、世界中の人と一緒に料理をしている。これまで訪れた国は60カ国以上。2014年クックパッド入社。料理から見える社会や文化、歴史、風土を伝えている。
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