アップサイクルでフードロス削減。廃棄寸前食材で商品化

アップサイクルでフードロス削減。廃棄寸前食材で商品化

法人・個人に関わらず、サスティナブルな社会への貢献が求められている昨今。リサイクルや再利用とは異なる、新たなものづくりの方法としてアップサイクルが注目され、アップサイクルによって誕生した商品やサービスは、生活者からも支持されています。

アップサイクルとは

アップサイクルとは、廃棄物や不要品にアイデアやデザインなどで新たな付加価値を持たせ、新しい製品に生まれ変わらせることです。

単にごみ削減に繋がるだけでなく、そのものの資源や特性を活かしたまま、より良いものにするというのが特徴。リユース、リサイクルなどに比べ、よりサスティナブルな取り組みであると近年注目されています。

食におけるアップサイクルって?

食の分野におけるアップサイクルとは、これまで廃棄されていた食料や使われていなかった食材を利用して、新たな商品へと変換していく取り組みを言います。

まだ食べられるのに捨てられてしまうフードロス食品をはじめ、これまでメインとなる食品の製造段階で捨てられていた食材、規格外のものや商品化されていなかった食材などを使って、さまざまな商品やサービスが開発され誕生しています。

フードロス削減へ。アップサイクル食品

このように作られたものは「アップサイクル食品」と呼ばれています。

SDGsの17の目標のひとつにも「2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食品廃棄物を半減させる」と盛り込まれるなど、日本のみならず世界的に深刻な問題となっているフードロス問題。特に、割合の多い事業系食品ロスを減らすために、各企業はさまざまな努力が必要とされています。アップサイクル食品は、このフードロス削減に大きく繋がる取り組みとして期待されているのです。

食のアップサイクル。各企業の商品化事例

ここでは、フードロス削減や環境配慮に取り組む企業が開発したアップサイクル食品をいくつか紹介していきます。

今、注目のアップサイクル食品5選


1.廃棄寸前の食材に新たな価値を。スナックミー

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スナックミー:https://snaq.me/


おやつの定期便サービスを提供しているD2Cブランド「スナックミー」は、卸販売できずに廃棄予定だった希少なナッツを使った新商品を発売しました。

FoodClip関連記事:廃棄寸前の食材に新たな価値を加え、フードロス削減へ


2.捨てられるパンの耳をビール系飲料に。CRUST PILSNER

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CRUST PILSNER:https://ja.crust-group.com/


シンガポールのフードテック企業「CRUST JAPAN株式会社」は、廃棄予定だったパンや米を再利用して、新たにピルスナースタイルの発泡酒を開発しました。

FoodClip関連記事:フードロスパンを使用したクラフトピルスナーが登場


3.規格外で販売できない野菜をびん詰めに。FARM CANNING

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生産の過程で必ず出てしまう規格外野菜を生産者から買い取り、野菜のびん詰めに加工した商品を生産・販売しています。


4.製造過程で出た甘酒と規格外フルーツのジェラート。
      YASASHIKU Galato

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1795年創業の兵庫県の老舗醤油メーカー「日本丸天醤油株式会社」は、醤油が製造される過程で作られる甘酒と規格外のフルーツをつかってYASASHIKU Gelato(やさしくジェラート)を開発。


5.廃棄予定の酒粕で新しいジン。エシカル・スピリッツ

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エシカルスピリッツ:https://ethicalspirits.jp/


循環経済の実現を目指して新時代のジンやウィスキーを生産しているベンチャー企業「エシカル・スピリッツ株式会社」。日本酒の製造過程で生まれる酒粕を蒸留して『LAST EPISODE 0 -ELEGANT-』を開発しています。※「World Gin Awards 2021」を受賞

廃棄される食材に新しい価値を
アップサイクルの未来

食品廃棄のビジネスは拡大傾向にあり、今後も成長が期待されている市場のひとつ。廃棄される食材に新しい形を与えるという取り組みは、加速していくと予想されます。企業のみならず、生活者の環境保護意識や社会貢献意識の高まりによっても、アップサイクル食品を積極的に手に取る人は増えていくことでしょう。

また、単に環境配慮やフードロス削減の観点だけではなく、「これまでの商品をより良く、より価値の高いものにする」というアップサイクルによって生まれる付加価値や商品力が後押し、生活者の心を捉えていくのではないでしょうか?



writing support:Miyuki Yajima



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