ザワークラウトがコロナ禍の海外で再評価、その理由とは

日本人にとっては古くから馴染みのある「発酵食品」。実はここ最近、海外でも発酵食品を積極的に摂る人たちが増えてきました。なかでも注目を集めているのが、ドイツ生まれの伝統的な発酵食品「ザワークラウト」。健康にも美容にも効果が期待できるとして、スーパーにはさまざまなメーカーのパッケージが並ぶほか、自宅で手作りする人たちも急増しているのだとか。ザワークラウトブームの背景を探ります。

ザワークラウトとは

ザワークラウトとは、ドイツの伝統的なキャベツの漬物のこと。ドイツ語で「すっぱいキャペツ」という意味で、ソーセージなど肉料理の付け合わせの定番。ヨーロッパでは、昔から広く親しまれています。

材料は、基本的ににキャベツと塩のみ。お好みで唐辛子などのスパイスやローリエなどのハーブを加えます。キャベツの葉についている乳酸菌を塩で発酵させて作るものです。

日本では酢キャベツとも呼ばれますが、正確にはまったく違うもの。酢キャベツはいわゆるキャベツの酢漬けで、酸味はお酢によるものですが、ザワークラウトは発酵食品で、酸味は植物性乳酸菌によって生まれています。

発酵食品のザワークラウト
海外ではすでにトレンドに

昨今、海外ではザワークラウトをはじめ、発酵食品全般が注目を集めています。その理由のひとつは、コロナ禍による健康意識の高まりや生活スタイルの変化です。

新型コロナウィルスの感染拡大によって、欧米の各都市ではロックダウンの措置が取られ、外食はおろか外出すらままならない状況となってしまいました。そうした中、コロナ太り解消につながるようなヘルシーなもの、根本的な免疫アップにつながるもの、長期保存が効くものとして発酵食品が見直されてきました。特に身近で、昔からなじみのあるザワークラウトに再び注目が集まったようです。

以前記事でもご紹介したとおり、日本においても欧米同様、コロナ禍による健康意識の高まりで、発酵食品がより評価されるようになってきました。

発酵食品がブーム。コロナ禍を経て再注目されているワケ
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ザワークラウトの乳酸発酵に期待できる効果

ザワークラウトは、キャベツ栄養素と発酵食品の乳酸菌がたっぷり含まれている栄養的にとても優秀な料理。

そもそもキャベツには、抗酸化作用や美肌に良いビタミンC、胃腸粘膜を修復したり保護したりするビタミンU（キャベジン）、骨の健康に大切なビタミンKが豊富に含まれています。

そのキャベツが発酵することで、多くの植物性乳酸菌が生成されます。この植物性乳酸菌はヨーグルトなどの動物性乳酸菌に比べて、生きたまま腸に届きやすく、善玉菌を増やして腸内環境を整えるのに役立ってくれるのです。免疫の大部分を占めているのは腸。その腸の健康を保つことは、身体の免疫力そのもののアップにもつながると言えます。